天体写真用の望遠鏡で惑星を見せて頂くと、レンズ云々以前に、200倍オーバーでも像が微動だにせずに静止している様が、とにかく見やすいし快適だ。絶対にブレる訳には行かない天体写真には文字通り、究極的な足が要るのは分かる。でも究極は規格外に重くてデカイ。眼視でリッチフィールド、たまに高倍率観望を嗜むのにちょうど良い足は、どの辺りが適正だろう。
世界を見渡すと、様々に意匠を凝らした素敵なピラー三脚が沢山ある。据え置きではなく車での遠征を前提に、また海外遠征まで視野に含めたモノまで情報をかき集めてみた。
望遠鏡のサイズにも依るが、カメラ業界では羨望を集めるGitzo 4型ですら、せいぜい本体10kg程度のAPM120SD+架台5kg+αでもやや役不足だった。遠征用途と割り切れば使えない事は無いが、100倍を超えると揺れが気になってくるし、ロックがいい加減だといつか足が緩んで、三脚ごと崩壊するのでは?という一抹の不安すら覚えるギリギリ感がある。
昔、EMS双眼望遠鏡に発展する前に、ピカピカのOrion 10cmの市販双眼鏡をカメラ三脚ごと倒して、ぶっ壊した悲しい経験がある。その時はもっと無理な三脚を使っていたのが原因だった。三脚をケチって、大切な望遠鏡をもう二度と壊してしまう訳にはいかない。
APM120は下記の2インチ三脚で解決して、安心して使える様になった。足の継ぎ接ぎは極力少ない方が安全だし、5cmのステンレス・パイプ径の剛性感はカメラ三脚の比では無い。ただ、見た目的にカッコよくはない。(^^) どうせ暗くて見えないのだが各部に流石にチープ感が見え隠れして、昭和のチョイ悪オヤジの所有欲は満たせなかった(^^)
強化型ステンレス三脚 (3/8インチネジ用)
税込32,780円
仕様 2段伸縮式ステンレススチール大型三脚
外側パイプ径 50.8mm
フランジ高 730mm~1,250mm(赤道儀取付面の高さ)
重 量 約7.5kg
そこ気にしないよって方は、もはやこれ一択ではないだろうか。長いし重いが断然安い。耐荷重の記載は無いが、剛性はGitzo4型より遥かに上だ。
20cmF7BINOも乗せてみた事があるが(水平軸から上は約70kg弱)、TTS160が長いのでちょっと背が高過ぎて、剛性的にもちょっと怖い感じもした。
TS-Optics CF-APO 155 mm f/8 Deluxe Triplet APO refractor
ちょっと脱線。FPL55の3枚玉155mm F8がなんと€3,712.61(本日レート1€143円換算で¥530,903)、13kg!これは魅力的。同じ3枚玉のタカハシTOA150はバンド含めると一本150万円、25kgになる(^^) 対物レンズ単体での輸入も可能で、欧州からの送料が全く変わってくる。
20cmF7 BINOがあるにも関わらず、実は15cmF8 APO BINOを再び松本さんと計画していて、もはや物欲が止まらない(笑) オーストラリアの南天を見ずしてこの趣味を語れるか!!西表島の友人の所へも遠征に行きたい。20cmは、飛行機で運ぶには現状はちょっとシンドイのだ。(^^)
飛行機遠征のためのリーズナブルな「組み立て式」中規模BINOプロジェクト再始動だ!航空機のサイズ制限を満たした一つのBoxに全てを収納出来る15cm BINO。14cmF7まで視野に入れて検討中。このための足を探しているという訳だ。
TS-Optics Doublet SD-Apo 150 f/8 FPL53 / lanthanum glass lens – 3.7″ focuser
こっちは2枚玉15cm。恐らく笠井トレーディングのBlanca 150SEDと同じOEM品。こちらは3.7インチフォーカサーなので美観的にEMS-UXLに相応しい。15cmに口径を落とす代わりに光学系はFPL-53にこだわっているが、長焦点の3枚玉はフロントヘビー過ぎて、下手したら20cmF7よりトータルで重くなる。FPL-53と言えども、大口径2枚玉では収差補正に限界があるのは仕方無いとして、F8でどこまでカバー出来るか。€2,932.77(¥419,386)。
Altair 150EDF Refractor 150/1200
こっちも恐らく全く同じOEM。いずれもFPL53の2枚玉APO。ここが一番安いが何度メールしても返事が無い。死に体?(^^) £2,165.83(¥309,713) 。でもこういう海外のライバル製品をどんどん紹介しちゃった方が、かえって日本市場も活性化するはず。
APM Doublet ED Apo 140 f/7 FPL53 Lens in Cell
14cmF7だと格段に小型化出来る。鏡筒長が20cmも違ってくると、持ち運びや取り回しだけでなく、モーメントが小さくなる事で振動の収まりの速さ、風を受けた時の揺れの大きさも違ってくるはず。
レンズセル単体でもAPMから販売されていて都合がいい。€1672.27(¥239,134)。オリジナルのAPM140は15cmと鏡筒を共有していて必要以上に太く大きい。Noアルマイト、No塗装の細身のアルミパイプを用いて、遥かに軽量で放射冷却対策もバッチリ施した美しいシルバーモデルを松本さんに相談中。(^^)
鏡筒は手荷物として預けられる内寸67cmのスーツケースに収納出来る分割式を計画しているが、普段の車移動の場合はこの三脚ケースに鏡筒一本づつ収納するのが便利。ほとんどの鏡筒が丸ごと収納出来るはずで、クッションもしっかりしているしハードケースより遥かに軽量だ。
鏡筒(耳軸)の高さは何cmがベストなのか?
足を決める際に、予め自分のピラーの必要高が決まっている方が失敗が少ない。屈折望遠鏡の場合、地上風景など低い高度の対象に鏡筒を向けるとアイピースが一番高い位置に来て、天頂に向けるとアイピースが最低高まで下がる。
水平時は耳軸の高さとニアリーイコールで分かりやすいが、垂直の場合は鏡筒の長さや鏡筒の耳軸位置により、どこまでアイピースが下がるかが決まる。対物レンズが重いほど回転軸が対物側に寄るため、仰角の変化によるアイピースの天地移動幅が大きくなる。その意味でF8の様な長焦点3枚玉は、接眼部を敢えて重くする努力をしないと頻繁に椅子の高さを変える羽目になるし、天頂時には接眼部がかなり低くになり使いにくいだろう。
これまでは比較的高い位置に三脚を設定して、高さ可変の椅子の一番下げた位置で天頂が見やすい高さにしていた。ところが20cmF7 BINOの場合は、地べたに座り込んだ位置に天頂時のアイピースが来る低い設定だ。これがいろいろメリットがある事に後から気がついた。
・持参する椅子が、伸縮式の超軽量な椅子だけで済む(なんと言っても大きな椅子が一番荷物が嵩張る)
・風やその他の振動の影響が最小限
・万一iPadや、最悪アイピースやフィルターを手が滑って落っことしたとしても、低い位置だと助かる確率が上がる(実際、iPadが脱落して落ちた事があったが、画面が割れる被害は免れた)
・意外と地べたに座り込む姿勢も落ち着く(^^)
・寒い冬場にも屈伸運動で少しは体を動かす事になる。筋トレの一環?
僕が予定している次の架台はマツモト式中軸架台なので、架台底面から耳軸まで18cm、延長ピラーのデフォルト長は24cm、計42cmある。天頂時の三脚への干渉を防ぐための延長ピラーだ。つまり天頂時のアイピースは、ちょうど延長ピラー分降りて来た所に位置する設計になるので、三脚の天面=目の高さが目標となる。
地べたに座り込んだ僕の目の高さは75cm。つまり三脚高70cm前後、耳軸高112cmがベストという目算だ。
ここでは自重20kg以上ある据え置きピラーは除外する。取り敢えずネットでみつけた足を列挙してみたが、他にもオススメのがあったら是非メッセージで教えて下さい(^^)
国内編
タカハシ・シリーズ
タカハシ Jメタル三脚 (SR)
収納高915mm/組み上げ高 783-1193mm /15.2kg
税込 231,000円
公開されている情報はこれだけ。詳細なデータがどこにも載ってない。本家カタログにも書いてない。写真も解像度の低いものが一点あるだけで、どんな構造かとか、足の太さ実寸とか購入者はポチる前にもっと詳細な事が知りたい。しかも細かい型番が別れていてそれに関する説明も無く、各オンライン販売店によっても組み上げ高の記載がマチマチで、タカハシさんはどうも分かりにくい。
実際に見ると怖気づくほどデカくて重い。数mしか運べる気がしないが剛性は最強レベル。天文写真やる人のためのリーサル・ウェポン。
型番が微妙に違うけど、同じモデルだよね?上の写真ではこのサイズ感は全く伝わらない。(^^)
タカハシ JFメタル三脚
収納高835mm/組み上げ高 705mm/10.1kg
税込 162,800円
上記の足の伸縮機能を省いたモデル。僕の場合一段でちょうど良く、二段不要なのでこれがベター。いずれにしてもこれほど重厚な足は眼視にはオーバースペックかもね。
タカハシ VBメタル三脚
Sメタル三脚の後継機種となる小型軽量のVBメタル三脚
税込 53,900円
閉脚時の全長 620mm 開脚時の高さ 570mm – 945mm
段数 / 脚径 2段 /φ36、32mm 質量 2.8kg
三脚開脚 4段階(ローポジション可) 脚パイプ インナージャットパイプ
脚ロック方式 ナットロック式
こっちは足の太さが36φと、逆に大物を積むにはちょっと心許ない。実物を見た事ないし写真では分かりづらいが自重2.8kgと、大きさは上記と相当違うのだろう。タカハシは耐荷重の目安の記載も無い。デザインが普通過ぎてワクワクというか、面白みは無い。
Vixen AXD-TR102
税込 158,400円
脚長 76⇔101.8cm
使用時地上高 69⇔91.5cm
パイプ径 5.5cm
支脚半径 44⇔57cm
重さ 10.3kg
ビクセンさんもこんな高価な三脚売ってるの知らなかった。パイプ径も数字で見る限り十分そうだが写真もこの一枚しか市場に無く、他のブランドに対してどんなアドバンテージがあるのか、どんな事にこだわったのか何の説明も無い。
解説にはひとこと「ビクセン AXD赤道儀用三脚です。」だけ。(笑)これで、あっそう、ポチッと16万円を即決できる人が居るのだろうか。この業界、市場の競争原理が機能していないらしい。(^^)
SP400-MORE BLUE G50-PRO-STD 大型カーボン三脚 新型アジャスター搭載
76,800円(税込)
G50-PRO-STD
全高 720mm
収納高 518mm
段数 2
脚径 50mm
質量 4.45kg
耐荷重 50kg
一方、こちらは詳細な解説があり情熱が伝わってくる。二段目の足を一本目に収納するのではなくネジで連結するので足を伸ばしても細くならないし、足のロックが緩む事故の心配はゼロ。STDモデルの高さは完璧だしこれで剛性が満たせるなら軽いし最高だ。15cmF8二本には少し耐荷重がギリギリか?
紹介動画では、1本足バージョンで短時間だが270kgの重量テストをクリアしていたので、行けるかもしれない。
足の開き方が狭めなのは近年のトレンド?(30°)特に一段のみ使用の場合、足の設置円が描く直径が75cmと、転倒しないか見た目にちょっと心配になる。(2段だと直径99cm得られる。)3本の足を繋ぐパイプがあるのは剛性にも足の負担にも寄与するはずでGood。収納高も一般的な航空機預け入れトランクケースの内寸、67cm以内にも余裕で収まるので、飛行機遠征や小型BINOにも一つの最適解かもしれない。
Gitzo 4型の剛性不足や、2インチステンレス三脚の重さやチープ感を払拭するには完璧な代替三脚になると思う。付属のバッグと足パッドの迷彩柄が自分の趣味じゃ無い場合、他のデザインは選べないのかな(^^)
http://www.moreblue.co.jp/shopdetail/000000000688/ctb02/page1/order/
笠井トレーディング PIER-GRANDE Corto
税込¥126,500
地上高 600mm~900mm
ピラー寸法 195mm x 225mm x 600mm
三脚部寸法 35mm x 200mm x 580mm (組立時の接地面最大径1120mm)
※極軸調整用突起の着脱・スライド調整可能
その他の仕様 三脚部上下スライド調整&着脱可能
三脚部先端にレべリングスクリュー装備
アイピーストレイ(2インチ×1+31.7mm×2)×1付属
最大積載重量 約120kg
本体重量 14kg(ピラー6.5kg+脚2.5kg×3)
これは2種類あるモデルの短い方。システムの必要高が変わっても大きく動かせるのがイイ。見た目の剛性も高そうだ。素材的にサビやすさが心配されていたり、ネジの欠品?などの報告もあったがデザインも面白いし気になっている。しかし使用者が極端に少ない。
高さを変えたり、足を外したりするには写真から想像するにボルトを12箇所脱着する手間がありそうだ。そしてここが経年で緩んだら、そのまま転倒事故に直結する仕組みの様に見えなくもない。まあ4箇所同時に緩む心配までしなくていいか。
大きめのクルマなら組み立てたまま運べば良いが、遠征メインなら普通に考えれば通常の三脚の方が楽か。面受けのレベルフットが土の地面でも使いやすそう。カッコいい。
ななつがたけ北 天文台 オリジナル・ポータブルピラー
85cm ¥198,000 60cm ¥196,000
こちらも詳細な解説があって、製作者のこだわりや愛情が文面に表れている。ショートだとちょっと低め、ロングだと僕には高い。ピラー中心から脚先端の石突きまでの長さは、約51cm。重さは約11kg。ピラーもワイド目で安定感が出そうだ。
こちらは商売というよりオーナー様ご自身のために開発された様なピラーで、大抵そういう製品の方がかゆい所に手が届いたりする。この機構のピラーって、ありそうでなかなか無くて貴重。しかも国内製品なので下記海外勢に対し輸送コストが我々にとっては無視できないアドバンテージとなる。
上の笠井さんの方がイメージ戦略が上手でカッコいい印象を与えているが、こちらも名称を工夫してちゃんとスタジオでカッコよく撮影したら、商品価値が3倍高まるはず。(^^)
下記のTTSにスタイルが似ているが、TTSの方がスタイリッシュにも見えるが剛性は無骨なこちらが数段上だろう。ピラー型のメリットは、天頂時に足がハンドルやEMSに干渉しにくい事だ。飛行機で運ぶには大き過ぎるが自動車遠征には有力候補。写真のレベルフットは付属しない様だ。
番外編・マツモト式ピラー
その昔、15cmF8 BINOシリーズ用?に制作されていた。もう売ってない。多分、今頼んでも作ってくれない(^^) でもコストダウンとは無縁の無垢のアルミ削り出しの足をシンプルにボルト固定する仕様。組み立てに工具が要るものの足自体に回転したりする可動部も無いため、石凸をボルト固定したそれは最強レベルの剛性を誇る。いくら足を掴んでガシガシ揺らしてもビクともしない。TTS160架台に対して剛性過剰。肩肘張らないキャスター仕様もベランダで重宝する。
映像を回しながらいろんな石凸のセッティングの振動実験をして、右の留め方が最強と分かった。
現在、水平回転軸仕様のマツモトピラーを20cmF7にて使用中。石凸仕様でピラー天面まで55cmとやや低め。毎回足をバラしているためなんとかなっているが、回転軸含め18kgと、なんとこのページで紹介した全てのピラー・三脚の中で最も重かった。(^^) 基本は据え置き用と考えるべきだろう。
海外編
※国内代理店が無い場合の価格は、この記事を書いている2020/9/19現在の為替レートで計算。
($1 = ¥143、€1 = ¥143.)
Track The Stars TTS-160 FOLDING PIER
€ 869 (¥124,267)
Type Compact Pier with folding leg
Weight 12 kg
Height 778 mm / 30 Inch
Height with extension 1008mm / 40 inch
Materials Black Anodized Aluminium
Stainless Steel
Capacity (total max. weight of mound head, OTA, Counterweight) 80 kg
Transport Bag size Diameter 180mm (7inch), Length 600mm (24 inch)
Specifications Specifications are subject to change without notice
先日までこれを買う気満々でいたのが、cloudy nights(海外のメジャー望遠鏡スレッド)で複数人がこれの振動問題を報告していた。低倍のリッチフィールドならほとんど問題無いだろうが、焦点距離1200mmの様な長い屈折を並べるには剛性不足に悩まされる懸念がある。デザインはこれが一番カッコいいと思っていただけに残念だ。単焦点ならOKと思う。
解説も丁寧で写真も国内商品写真と品格が別次元。ショートバージョンも最近リリースされた。
iOptron Tri-Pier
税込 92,400円
最大積載重量 100kg
自重 11.7kg
ピラー脚柱直径 144mm(150mmのトッププレート付)
調整可能高 800-1080mm
ロック機構 ロックピン式
ロックネジ規格 M8
対応架台 GEM45 / CEM70
デザインがいいし剛性も高そうで、かなり惹かれる。セッティング時の使い勝手の面でcloudy nightsではユーザー達から苦言が出ている様だ。最初の一回目のセッティングで本体塗装が剥がれるらしい(笑)なるほど。
おじさんが詳細に解説してくれている。これもクルマ遠征なら有力候補だが飛行機まで考えるとちょっとデカイかな、、、
iOptron Tri-Pier 360
合成と安定性を備えたピラーと、水平取機構付アルミ切削加工三脚の両メリットを兼ね備えたヘビーデューティ脚。折畳式で持ち運びも容易です。円柱厚5mmの脚重量は13.9kgでも、165kgまでのマウントを支えます。直径は150mm、ピラートップは210mm x 210mmの正方形プレート、CEM120だけでなく、iEQ45、CEM70なども搭載できます。
ピラーの高さは、3カ所の赤いロックノブを緩めてピラー部を上下することで、全長を860mm~1,020mmまで調整可能。三脚の先端には51mmの範囲で水平調整ができます。
税込特価140,800円
、、とだけ代理店のWEBの解説に書かれている。これも写真の縮尺がおかしいため、上記のTri-Pierよりも小さく細く見えるが、実際には格段にデカい。デザインもいいし平面受けのレベルフットも高級感があるが、これも天体写真向けと言えるだろう。こっちも塗装はがれるのかな(^^)
William Optics Mortar 1000
¥95,700
Weight: 10 kg
Fully Extended Length: 1000mm
Material: High Quality 6061T Aluminium and Stainless Steel
耐荷重 約100kg。
高さが80cmと100cmが選べる。僕には両方少し長い。iOptronピラーと似ているが極端に情報が少ない。写真では細身に見えるが合理的で使いやすそうに見える。でも個人的には赤く塗って欲しくない、、、そして国内代理店には「重量調査中」の表記がずっと続いているが、海外のサイトですぐに重量記載をみつけた。(^^) こういうモノはポンポン売れるものでもないのだろう。
https://www.astroshop-tomita.com/product-page/william-optics-mortar-1000
Baader T-Pod Aluminium Tripod
€725.76 (¥103,783)
Two version available with heights: 75-110cm and 95-130cm heights
excellent stability with minimal weight: 75-110cm at 6.8 kg and 95-130cm at 12.25kg.
High payload capacity of 100 kg total payload
Use of high-quality materials and solid construction for a long lifetime
Easy transport with built-in handles
Soft carrying bag included
2種類の長さが選べて、僕は短い方が適正。耐荷重100kgありながら自重6.8kgと実用的だ。これも含め、海外勢はデザインを自由に楽しんでいてみんな個性があってとてもイイ。cloudy nightsでもユーザーが多く、安定の人気度だ。短い方は高さ的にも価格的にも重量的にもかなり僕のストライクゾーンに近い。
色違いや耐荷重200kgの大型版もある。下記サイトから辿れる。
SUPER MOUNT プレミアムカーボン三脚 CYG 48G
289,300円(税込)
格納高 613 mm
エレベーター使用高度 535~1085 mm
重量 8990 g
最大耐荷重 60 kg(エレベーター) / 180 kg
脚直径 48 mm
Gitzo 3型の2倍以上の2.5mmの厚みの高弾性カーボンを使用。(MoreBlueは恐らく1.3mm)一番安いモデルは13万円からあるが、写真のエレベーター付きは30万円もするまさにプレミアムなカーボン三脚だ。僕が愛用するマーキンス雲台と言い、最近の韓国のモノづくりが元気がいい。
MoreBlueも魅力的だがこちらは狙っている層が違い耐荷重が一桁大きい。収納高も航空機トランク内寸高をクリアしているし、エレベータ無しなら耐荷重150kg以上!そしてカーボンゆえに軽い(3.5kg〜)!最有力候補の大型BINO海外遠征三脚と言っていい。
耐荷重の数値を額面通り受け止めれば、市場のほとんどの望遠鏡はシリーズ中一番小型のCYG42(耐荷重150kg、足径42mm)で事足りてしまうはずだが(^^)、そういう訳にはいかないのかな?15cmF8 BINOにはどれを選ぶべきなんだろう。
僕の場合は、2段めの足を常に中途半端に引き出して使う事になる点が引っかかっている。強度的には問題ないだろうけど、2段めのパイプが収納式、3本の足の中間支えが無い事もMoreBlueが魅力的に映る。
個人的にはいちいち望遠鏡の高さをクルクル変えるのはかえって煩わしいし、三脚重量が倍になるためエレベータは却下かな。自分の椅子の高さを変える方が早いと思っているが、いずれにしても価格さえ乗り越えられれば、とんでもない剛性に圧倒的な軽さだ。
実際、3.5kgというのは運搬時の負担が全く違う。このページで最軽量。やはりカーボン勢が強い。だってカーボンはアルミよりも強度が高いのだ。別売りのレベルフットも美しく秀逸。
Astro-Physics 6″ Eagle Adjustable Folding Pier
$2,030 (¥290,290)
Your mounting will have an additional 30 degrees of azimuth adjustment in the Pier Adapter Slots
This will greatly speed up rough polar alignment
Pier leg uneven ground adjustment range: 4″ over a 36″ distance, or 6.5 degrees of slope (while maintaining a minimum distance of 18″ from the center of the pier to each foot)
Pier leg maximum spread: 48″ diameter circle (maximum stability)
Pier leg minimum recommended spread: 36″ diameter circle (minimum stability)
Pier height min: 24″
Pier height max: 36″ (with legs brought in to 36″ diameter circle); 32″ (with legs spread to 48″ diameter circle)
Pier height max with 8″ Extension (sold separately): 44″ (with legs brought in to 36″ diameter circle); 40″ (with legs spread to 48″ diameter circle)
Pier measurements folded: 12″ diameter x 32″ length
Pier weight: 28 lb. (12.7 kg)
iOptronやウィリアムオプティクスのピラーよりも価格も品質も一段上の様だ。いいなあ、素晴らしい。価格がちょっと手が出ないが。こういうエッジーな製品を作ってくれる日本の若いクラフトマンが、どんどん出て来て欲しいなあ。
https://optcorp.com/products/astro-physics-6-eagle-adjustable-folding-pier-1
ロスマンディー経緯台 AZ8
186,340円
・ 搭載能力 右側:約15kg、左側:約15kg
・ 本体材質 #7075 超々ジュラルミン全面切削加工、黒アルマイト仕上
・ 両軸シャフト径 φ31.7mm
・ 両軸ギア 直径71.4nn、アルミ合金製180歯ウォームホイール+高精度ブラスウォームギア360度全周微動
・ 両軸回転部使用ベアリング 50,8mm & 53.3mmスラストベアリング各 2個、38.1mmラジアル ニードル ベアリング 2個
・ 両軸フリクション印加メカニズム 可変式スリップクラッチ機構
・ 高度/方位目盛環 直径 89mm – 高度/方位 とも 2°刻み
・ 鏡筒装着方式 ロスマンディDシリーズ、およびVシリーズ(ビクセン互換)規格のツインサドルプレート
・ 搭載重量 デュアル鏡筒で 約15Kg+15Kg (単体鏡筒では偏加重に注意)
・ 本体重量 水準器組込、重量 5.9kg
・ 伸縮三脚 重量 5.9kg、高さ 595mm – 1,020mm(三脚ヘッドまでの地上高)
こちらは気になってしまい、架台ごと紹介した。いかにも高精度な造形美。大型BINOにはやや心許ないかな?
ちなみにロスマンディの回転軸。片持ちでこれほどまでのスムーズさは驚異的に見える。
Losmandy Light Weight GM8 Tripod, also suitable for G9 and G11
839,50 EUR (¥120,048)
Connection on mount side: | suitable for Losmandy GM8, G9 and G11 |
Height adjustable: | from 66 cm (26″) to 105 cm (44″) continuously variable |
Load capacity: | approx. 45 kg (100 lbs.) |
Dead weight: | approx. 7 kg (15 lbs.) |
LOLWTripodという同水準?の足だけを求める事もできそうだ。シンプルだし、THE質実剛健なスタイルが好みだが、やはり今回は15cmF8を乗せるのはちょっと似が重そうだ。
https://store-losmandy-com.3dcartstores.com/lw-tripod
ロスマンディおじさんのインタビュー。製作者の顔が見えると急に親近感が湧いて来る。こういうプロモーションが大事だ。
Losmandy Folding HD Tripod w/Adjustable Legs and MA Top – FHD-MA
$1,100.00 (¥157,300)
Height range: 33” to 52” (low for imaging and tall enough for a long refractor). Leveling on uneven ground is a breeze.
Folded completely down with the legs retracted: a compact 11″ x 11″ x 36″
Weight. 32.5 lbs. (14.7 kg)
こっちのモデルは一気に大型化する。最低高84cm〜132cmと今回の僕のニーズには背が高過ぎるし、ちょっとオーバースペック。
https://www.highpointscientific.com/losmandy-folding-hd-tripod-w-adjustable-legs-and-ma-top-fhd-ma
https://www.astro-physics.com/lmfhdt-ap
Avalon OBS Pier
594.96 EUR(¥85,079)
♦ Weight only 4 kg
♦ Long service life and high stability
♦ Usable for mounts from Avalon and from other manufacturers
これは凄い!あとは勝手に好きなウワモノを乗せてねって事?(^^) みんないろいろ工夫していて素晴らしい。4kgと軽量だが、写真から想像するにこれ以上コンパクトに畳む事は出来ない様に見える。
https://www.teleskop-express.de/shop/product_info.php/info/p14224_Avalon-OBS-Pier.html
Avalon tripod extension – half column for Avalon linear mount
235.29 euros(¥33,646)
The half-column with a height of 200 mm is suitable for Avalon, Baader and Berlebach tripods. The extension comes between the tripod and the linear mount.
♦ Ideal for longer telescopes if you want to prevent them from hitting a tripod leg
♦ Material: CNC-milled aluminum
♦ Height: 20 cm
♦ Diameter: 15 cm
♦ Weight: 2.2 kg
♦ Easy assembly
同社のエクステンション。見るからに剛性が高そうだがパイプ構造により劇的な軽量化に成功している様に見える。なんでみんな赤くするんだろう(^^)
Geoptik HERCULES tripod – height 47 to 52cm – up to 100kg
EUR 570.59(¥81,594)
Elegant and stable mount tripod
♦ compatible with many mounts from Vixen, Skywatcher and Losmandy
♦ very resilient with up to 100kg with little own weight
♦ high-quality wood and CNC-made aluminum parts
♦ noble design
♦ large storage plate with holes for eyepieces and adapters
♦ height-adjustable from 470 to 520 mm
♦ ideal for Newtonian telescopes
携帯性の観点から、今回は木製三脚はパスしたがこれは機能的で美しい!他にも沢山の木製三脚の選択肢が掲載されている。
Software Bisque Portable Pyramid Stand for Paramount ME/ME II/MX/MX+
EUR 2,915.97(¥416,983)
The Pyramid Portable Pier offers unmatched stability with features to help you get started observing quickly.
♦ Tubular construction for high rigidity
♦ Maximum load capacity of 113 kg
♦ Conveniently placed height adjustment knobs minimize strain on the back when leveling the mount
♦ Extra wide tripod feet that adapt to uneven surfaces
♦ Accessory tray in the middle
♦ Total tripod weight only 11 kg
来ました、このページ内最高プライスの三脚。開発が実に自由で、精神的な豊かさすら感じる。買えないけど(^^)
これも凄い。アイディア商品。残念ながら現在はどこにも売っていないが、実はこれが一番気になる(^^) 誰かこれ作って。
さて困った。どれを選ぼう(^^)
なんとなく日本の望遠鏡業界がショボクレていて元気が無い。安い商品しか売れないのは高級品の何が優れているのか、売る側の説明が足りないからだと思った。
この手の情報がまとまってる日本語ページがどこにも無いので、ここまで集めるのに4日かかったw この記事が誰かのお役に立てれば幸いです。