イチロー

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写真は「滅びの美学」

Sigma fpL, NOKTON 21mm F1.4 Aspherical VM ©2021 Saw Ichiro. 以前、友人が教えてくれた「貴方は何のために写真を撮るのか」の中に多くのヒントがあったのだが、それでも僕の足りない頭では未だモヤモヤしていた。ところがある日、美輪明宏さんの美しいお言葉の中に、僕の知りたかった答えの全てがあったので是非ここでご紹介したい。 人間を形成しているのは肉体と精神。肉体の方は食べたいだけ食べてダイエットなんかして、贅沢な時代になった反面、現代は精神がカラカラに乾いてしまった状態にある。精神を司るのは文化。 色は匂へど 散りぬるを 我が世誰ぞ常ならむ 祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響あり 過去の日本の先人達は、言い得て素晴らしい言葉、文化を残してくれている。我々日本は美学の国。美は人間が生まれてきた意義であり、人生は美を求める修行そのもの。 Sigma fpL, NOKTON 21mm F1.4 Aspherical VM ©2021 Saw Ichiro. 万物に変わらぬものはない。「変化」は地球の法則であり、自然の摂理。変化して当たり前、いい時もあれば悪い時もある。草花も、つぼみが見事な花を咲かせ、やがて散っていく。そして大地の肥やしになって、また芽が出る。 はっきりとした原色は、私はあまり好きじゃない。それよりも黄昏時、薄暗がりの夕間暮れ。そこに人が立っている。見定めようとするが顔が定かでない。どこかロマンチック。そよ風が吹き、川面の水の匂いがする。素敵じゃありませんか 刻々と変化している中に佇んでいる人。変化そのものが美であり、風情。全てが哀れの美しさ。滅びの美学。 Leica M9-P, Summicron…

Sigma fpLでファッションフォトに挑戦!

Sigma fpL, Carl Zeiss Planar T* 85mm F1.4 ©2021 Saw Ichiro. 構図や技術は、カメラの性能に関係ないのでご容赦頂くとして(^^)、Sigma fpLの電子シャッターでどこまで頑張れるか試してみた。何人ものチームの時間とお金がかかっているし、素人だからという言い訳は許されない。色は全て自作カラープロファイル。 僕の友人、知人にもプロカメラマンは何人か居て、彼らのプロフェッショナルな姿勢に常々、尊敬の念を抱いている。先日、あるプロの方の動画をたまたま拝見して様々な学びがあったので、参考にさせて頂いた。 Sigma fpL, Carl Zeiss Planar T* 85mm F1.4 ©2021 Saw Ichiro. 例えば雑誌等の書籍においてカメラマンに求められる人物写真は、例えば奥の目のピントが外れてたらNG、そもそも写真をボカす様なリスクは取ってはイケナイ、髪の毛が顔にかかってたらNG、顔が影になっているなんて論外、顔だけでなく、両手、両腕が写ってなければ駄目!なんてのもあって面白かった。普段の僕の写真は全てNGだ。(笑) Sigma fpL, Carl Zeiss…

Leica M10-P SafariとM11、Sigma fpLの不満点

今日はいつにも増して、他愛もない話だ(笑) 世界1500台限定のオリーブグリーンペイントのM10-Pサファリが、実はとっても気になっている(^^) 黒では無くグリーンを所望するというのは、Leicaマニア度が行く所まで逝ってしまっていると言えなくもないw。写り云々よりも、とりあえず手元に置いておくカメラとして、猛烈カッコよく見える。M10-P Reporterでも全然イイ。 M10-P Reporter。か、カッコいい、、、 なんでグリーンが良いって、そりゃもちろん、ジャングルの奥地でマントヒヒを撮る時には、このカラーが活躍してくれるに違いない。僕の人生設計にそういう予定は今の所無いが。 M10−Pサファリは当然M10-Pベースなので、シャッター音が静音化された2400万画素モデルだ。画素数的にはこのサイズ感が僕には理想的だ。 そして遂に、今年の11月にM11がリリースされる噂があるらしい。(写真はM10) M11は3600万画素、ボトムプレートが固定化されるらしい。M10Rの4000万画素の後に3600万画素とは、流石ライカ、無駄にスペック競争に乗って来ない実用優先主義に敬意を表したい。僕にとって画素数が大きくなり過ぎて良い事なんか無い。 今までなんとなくM10Pに触手が動かなかったのはそのボディ重量、675gの一点だ。昔からLeica社がボディ重量にそれほど関心が無かったのは、毎回モデルにより重量が全然違う事から見てとれる。M10でボディが薄くなったにも関わらず、M型最重量横綱のM240と同じ(弁当箱と揶揄されたM5よりも重い)とはどういう事だろう。 Sigma fpL, Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.4 ©2021 Saw Ichiro. これに対し、これまでライカ社に何度か進言させて頂いたが、M11はボディ重量600gを切ってくるのか。600gを越えてしまうと、レンズと合わせると多くは1kg超えは避けられず、実際ズッシリと重さを感じてしまう。首から下げて歩くにはちょっとしんどいのだ。たかが100g、されど100g。手にした印象は結構違う。 これで600g切を実現してきたら、僕は多分、M11を我慢しきれなくなる自信がある(^^)。フロントの赤バッジ無しを好むイチローとしては、もうちょっとだけ我慢してM11Pを待つかも。 Sigma fpL, Carl Zeiss Planar T* 50mm…

ビデオライトGODOX SL150 II BI 2021をテストしてみた

Sigma fpL, Carl Zeiss Planar T* 85mm F1.4 ©2021 Saw Ichiro. Sigma fpLは従来のスチール用ストロボが絶望的に使いにくい。Raw撮影ならシャッタースピードは1/10s以下限定という事だし、Sigma fpLのホットシューは独自規格?の様で、ライカの様にニコンのホットシューでは使えなかった。そもそもfpLのホットシューはEVFを外さないと取り付けられない(笑)。fpLでストロボ撮影するのは潔く諦めよう。 という事でやはりビデオライトだ。どうせなら写真にもムービーにも使える方が良いという、僕と同じ下心を持つ人は少なくないはずで(^^)、今後はビデオライトが主流になって行けるのか実験してみた。 Sigma fpL, Carl Zeiss Planar T* 85mm F1.4 ©2021 Saw Ichiro. GODOX SL150 IIの最大の懸念点は、150W、30000luxという数値が、僕のニーズを満たす明るさかなのか。絞り開放でいいなら一番安い60wモデルで十分なのだが、僕の場合はF8で使いたい用事がある。上位に200Wのモデルもあるが、200Wはライトのボディサイズが一回りデカくて、僕の狭い部屋には邪魔だ。明るさに関する詳しいレビューもほとんど見当たらないので、まあとにかく、いつものごとく試してみる事にした(^^) Godoxのビデオライトは他のものは知らないが、150wモデルは今まで色温度は固定で調整出来なかった。それが最近ようやく対応したらしい。以前、太陽光とストロボの色温度が微妙に合わず気に入らなかった経験なんかもあり、色温度調整可能モデルを迷わず選んだ。その方が何かと自由度が高い。…

Sigma fpLを遊び尽くす!(準備編)とちょっと深堀りレビュー

Hasselblad CFV-50c, Planar C 80mm f2.8 ©2021 Saw Ichiro. Sigma fpLの初期ロットを手に入れた。気になってる方も多いと思うので、ここではあまり語られていなそうなマニアックな話題を中心に書いてみる。 どれくらい小型なのか? 世界最小、最軽量のフルサイズ機というキャッチに黙っていられるはずもなく、現にfpLを買ったLeica仲間が僕が知ってるだけでも他に2人居る。でもよく考えてみれば世界最小、最軽量とは素の状態の話であって、現実的にはちょっと注釈が付く。 Hasselblad CFV-50c, Planar C 80mm f2.8 ©2021 Saw Ichiro. 小さ過ぎて握りにくいとか言ってハンドグリップを追加して、EVFは必須でしょ!などとEVF-11を装着してみると、あれ、なんかLeica M型よりデカくね?(^^) 確かにボディ重量は427g(SDカード, バッテリー無しで375g)と軽量だが、EVF-11が114g、僕が選んだSmallRigのウッドサイドグリップが56gという事で、足して597gになる、、、なんだやっぱりLeica M9(デジタルM型最軽量585g)と変わらないじゃんか。M10(660g)よりは軽い。合格ラインのボディ600g切はなんとか達成。 Hasselblad CFV-50c, Planar…

APM120 双眼望遠鏡で遊んでみた

また新しいオモチャが届いた。(^^) 平たく言えば、天体向けの双眼鏡のお化けだ。宇宙を眺めると聞けば「は?何のために?」と思われるかもしれないが、それは何のために写真を撮るのか?と問う事と同じで、我々は何か「得」をするために生きている訳でもない。(そういう人も居るが) 究極的には人生の醍醐味は「感動」がキーワードと僕は思っているし、天体観測はあらゆる人間の創造活動と同様の「美の追求」であり「感動体験」に他ならない。今日はちょっと畑違いだが、肉眼で眺める天体の世界を少しご紹介したい。 僕は天体写真はやらないが、ハッセル45Pを空に向けてISO12800でテキトーに撮ってみた。f4のレンズは夜空を撮るには全く不向きだが(^^)、とりあえずは何か写った。特に45Pはフォーカス回し切りで無限遠ピッタリにならず、EVF越しには何も見えない真っ暗闇に向けてのピント合わせはすこぶるムズい(笑)。天の川を挟んで上部にはアンドロメダ銀河、中央下には冬の人気観望スポット、二重星団が写っている。 我々現代人は宇宙との関わりをすっかり失い、自分たちが宇宙空間に浮かんでいる事を忘れて久しい。本来人類は何万年もの間、日が落ちれば天体に想いを馳せ、宇宙からの光を日常的に眺めながら過ごしてきた訳で、今は多分、人間にとってかなり不自然な環境だ。こんなに美しいアートがいつでも頭上に広がっているのに、これを知らないなんてもったいなさ過ぎる!しかも一昔前なら高嶺の花だった素晴らしい双眼望遠鏡の完成品が、今では随分入手しやすくなった。 望遠鏡でなくても、スワロフスキーやライカなど高級な双眼鏡を覗いた経験がある人なら分かると思うが、素晴らしい光学系は息を飲む様な驚きがあるし、天体だけでなく地上風景に向けてもそれは文字通り感動モノだ。ひとたびその光景を見てしまえば、二度と安物の双眼鏡に戻れなくなる常習性がある。 僕が購入したAPM120SDは、12cmEDアポクロマート・レンズのツインで、90°対空接眼部を装備し、天頂付近でも無理の無い姿勢で眺められる。アイピースを交換する事で事実上、無制限に倍率を変更出来る。(光軸が許す限り。)これまで口径10cmオーバーのAPOレンズでこの様な双眼システムを組む場合、世界的に有名な鳥取の「メガネの松本」さんにオーダーメイドをお願いして、一本100万円とかの鏡筒を2本揃える必要があった。 そんな一部の人だけに与えられた超贅沢品だったものが、既製品で100万円を大きく切る価格で利用出来る時代になった。 僕の望遠鏡の履歴は、13cm反射単眼 → 松本さんの10cmアクロマート双眼 → 中国産8cm3枚玉アポ双眼 → 自作7cmフローライト双眼を経験した。双眼機構の肝は全て松本さんが開発したEMSだ。 EMSとは2回のミラー反射のみで大きな望遠鏡の目幅から人間の目幅に変換し、同時に90°対空の正立像を実現するアタッチメントで、これにより二本の望遠鏡並べて双眼視する改造が可能になった。従来のプリズムに比べ像質劣化や光量低下が格段に少なく、EMSの出現により双眼望遠鏡のカテゴリーが本格的に開花したと言っていい。 左が10cmF5BINO。もう何年前の事だろう、松本さんが使用されていた所有物を譲って頂いたのが、僕の双眼望遠鏡との出会いだ。右がその後、松本さんに新調して頂いたBlanca 80EDT BINO。 最近まで所有していた自作Borg71FL BINO。自作と言っても、松本さんの主要機構の他、市販のアルカスイス・パーツを工夫して組み合わせただけだ。Borgのフローライト・レンズと松本EMS銀ミラーとの組み合わせの抜けの良さは特筆モノで、鮮烈極まりない見え味だった。どれもこれも思い出深いが、いずれもカメラなどを買うために手放してしまった(^^)。もったいない事をした。 ちなみに松本さんのサイト内のEMS商品写真の多くは、僕が以前撮影させて頂いたものだ。 カメラは何で撮ったか忘れた(^^)。Sony α7だったかな。 望遠鏡と言えば一般的なイメージは片目観望だが、両目で覗く事がいかに自然で快適な事か、一度体験すれば誰でも納得出来る。やはり単眼ではよく見えないし、そもそも片目じゃ見辛くて長時間見ていられない。両目で見る事で左右脳で補完し合い、実際の集光力の理論値よりもずっと明るく、大きく見える。1.6倍だったかな?まだまだ双眼望遠鏡は一部のマニアの道具だが、今後ますます双眼視が主流になっていくはずだ。 最初は集光力重視だったのが目が肥えていくにつれ、像質重視、お手軽な小型BINOに変わっていった。しかしやっぱり大口径レンズで、遥か彼方の深宇宙をもっと良く見たい!という願望が再び強くなり、でも像質は落としたくない、でも超高級品は無理!という事で、APM120SDは完璧なソリューションだった。 12cm口径の集光力は肉眼の293倍、極限等級12等だが、その二本分の集光力 ✕ 左右脳内コンポジットの威力は、体感的に倍の口径を凌駕する。 APMはLeicaと同じくドイツメーカーだが、APM120SDは日本製OHARA FPL-53特殊EDレンズを使用している。僕は元々、望遠鏡は国産フローライトが最高と思っている派だが、それに匹敵するらしい。…

ハッセルブラッド Hasselblad XCD 4/45Pのレビュー

Leica CL, Summilux f1.4/50mm 1st (ƒ/1.4, 1/60, ISO 125) ©2020 Saw Ichiro. 日本国内ではいつまで待っても、どこにもちっとも入荷されないハッセルのニューレンズ45Pが、NYに頼んだらあっけなく届いた話。まだ使い始めたばかりで日が浅いが、少しレビューを書いてみる。 X1D II 50c – Hasselblad, XCD 4/45P (ƒ/4, 1/90, ISO 200) ©2020 Saw Ichiro. ほぼ無加工Raw撮って出し。 近所を少し歩いたファーストショットで、そのクリアで鮮烈な描写に、久しぶりにちょっと感動させられた。開放f4.0と控えめな設定と引き換えに、世界最軽量の中判レンズの称号を手に入れた訳だが、こいつのアドバンテージはどうやらサイズとプライスだけでは無いらしい。 X1D…

Leica CLのレビュー

X1D II 50c – Hasselblad, XCD 3,2/90 (ƒ/3.2, 1/320, ISO 100) ©2020 Saw Ichiro. 小さいLeicaを使ってみたく、以前から気になっていたCLを大先輩からお借りさせて頂いた。先輩の温かい優しさへのせめてものお返しとして、なるべく詳しくレビューを書いて、誰かのお役に立ちたいと思っている。 ただレビューと言っても、世間様の広くお役に立てる様なまっとうなレビューでは無い(^^)。テキトーに好きにいじる元素材として、小さなAPS-Cライカは楽しいか?のみに主眼を当てた、よく言えばクリエイティブ系、正確に言えばチョイ変態系な遊び方を考えてみる。 Leica CL, ELMARIT-M f2.8/24mm ASPH. (ƒ/2.8, 1/400, ISO 100) ©2020 Saw Ichiro. 首に重量物をぶら下げて歩く場合、よほど強靭な肉体の持ち主以外、誰にとっても軽ければ軽いほど正義だ。デジタルMシリーズの中の最軽量モデル、M9の580gに対し、403gのCLはそれだけで存在意義がある。サイズ感も一回りとは言わないが、全体的にちょっとだけこじんまりとして、旅行など常に持ち歩くライカとしては理想的だ。 ライカにこだわらなければ、370gの世界最小最軽量フルサイズSigma…

沼津御用邸とオヤジ

X1D II 50c – Hasselblad, XCD 3,2/90 (ƒ/3.2, 1/200, ISO 100) ©2020 Saw Ichiro. 何かの用事のついでに、7月21日、沼津の御用邸をオヤジと散歩した。僕が住む葉山にも御用邸があるが、沼津は有料で中を見学出来る貴重な場所だ。 この日の写真は、全部JPG撮って出し。 X1D II 50c – Hasselblad, XCD 3,2/90 (ƒ/3.2, 1/90, ISO 800) ©2020 Saw Ichiro.…