2017年11月3日 イチロー

世界で最も愛されるカメラ(改定)

世界で最も投稿されているカメラをFlickrのカメラファインダーで見てみると、本日付けでダントツでiPhoneだ。2位がキャノン、3位ニコン、4位SAMSUNGのギャラクシー、5位のソニーと続く。フジは7位でライカは15位だった。

キャノンはエントリー向けのKissが多いと思いきや、5D mkIIIがトップだった。まあフリッカーに作品を投稿している時点で、結構本気度の高い人が多いとも思うが、スマホを除くと事実上、5D mkIIIが世界で最も多くの人が愛用していると言っていい。

どうしても僕は日本のカメラに批判的になってしまう悪習があって、この記事も一度公開して、ちょっと読み苦しいかと思い改定したのだが、自分では文句では無く憂いのつもりであり、改善して欲しいという願いでもある。

写真を並べたのは、着目点はボタンの数と、文字プリント数。

5D mkIIIの写真を拝借。

ちなみにこちらは僕がちょっと興味のある、FUJI X-PRO2

これは以前使っていたモデルの後継機、Sony α7 mkII。

そしてLeica M10。


map cameraさんより。斜め後ろのM10の写真が、世界的に無いw

今まで使ってきたカメラには山ほどボタンがあったが、僕はその多くを使いこなせなかった。久しぶりに使うと、何のためのボタンなのかすら、忘れてしまっていた。マニュアルを熟読した直後なら何とかなるが、使用頻度が低いものから忘れていく。だからいつも自分のカメラは、オーナー自身がよく分からないボタンや機能に満ちていた。それが当たり前と思っていた。

それと僕は露出補正ダイヤルに否定的で、僕が使わないダイヤルが一番よく使うポジションを陣取っている事自体が、僕の感覚と噛み合わなかった。でもそういうものと諦めていた。露出補正が的を得る場面は、カメラの判断基準の初期設定を修正したい時だけで、メニューの中にあれば十分と言うのが僕の考え。露光ポイントをちょっとずらせば2段くらい十分にコントロール出来るし、三脚に乗せていて露光のためにカメラをパンニングするのが面倒な時には意味があるかもだが、それは風景屋さんしか必要ない。

欧米人はシンプルである事に価値を見出す美意識が、誰しも少なからずある。これはあらゆる物事に現れていて、例えばトイレ。流すボタンは日本では親切にもゴチャゴチャと文字だらけだが、ヨーロッパでは文字は一切無し。大きいボタンと小さいボタンが2個ついてるだけ。どこに行っても文字の書かれたトイレを探すのは難しい。直感的なインターフェイスをもって、何も書かなくても分かるだろ?と利用者の感性と教養を信じる根本姿勢がある。

「露出を決める3原則、シャッタースピード、ISO、絞り。カメラにはそれだけあればよくね?」そう提唱している伝説的ブランドが、今もある。LEICA。提唱通り、極限までシンプルなデザイン。僕に必要なものは全てあるが、不要なものが一つもない。後者の、不要なものがない、こちら側がいつも盲点だ。Leicaが手に馴染んで来る頃には、人間と道具との間に論理的な共通認識が、何の淀みもなくスっと流れる爽快感を、僕は感じる様になった。

一秒間に何枚連写出来るとか、背面液晶がチルトするとか手ブレ補正がついてるとか、確かに時には便利だろう。しかしカメラにとって大事なのはそこか?人々はスペックばかりに目を奪われていないか?

カメラ選びで最も大切な事、それは自分がそのカメラを愛せるかだ。
好きだからこそ肌身離さないし、長く使い続けられる。


暗闇に置いたLeica M9とSummilux 50mm f1.4。by ichiro

そしてこの話を、だからライカは偉い、で終わらせるのは僕の本意じゃない。

Flickrの愛用者数とは裏腹に、現在キャノンとニコンの業績悪化が深刻だ。他業種も既に日本企業は国際競争力を失ってしまっている。PC業界も、携帯端末も、遂にカメラに到るまで、実はみんな同じ一つのブランドに一杯食わされてしまった。そう、Apple。シンプルの美学をそのまま体現している様な会社だ。シンプルを求める事は、直感的なインターフェイスの追求と同義だ。僕が近年の日本製品に魅力を感じれなくなったのは、シンプルの美意識が決定的に後塵を拝しているからだ。

お役所関連の場所に行くと、〜をしないでください、〜禁止、と至る所に書いてある。余計な事を喋りまくる日本のカーナビと、指示を必要最低限にしようとする英語のナビと比べてみて欲しい。日本民族にシンプルの美学が浸透するのに、一体後何年かかるのだろうと、僕は我が国を憂いながらLeicaとMacとiPhoneで遊んでいるのだ。

“La perfection est atteinte, non pas lorsqu’il n’y a plus rien ὰ ajouter, mais lorsqu’il n’y a plus rien ὰ retirer.”

完璧がついに達成されるのは、何も加えるものがなくなった時ではなく、何も削るものがなくなった時である。
アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ

 

 

Magnum Photosムービー
ライカの内蔵露出計
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Leicaのススメ

ライカを買いたくない人は、読まない方がいいやつ

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Leicaオーナーになるということ

このブログに訪れて下さっている方の中には、まだLeicaを所有していないが、実際ライカってどうなの?と興味がある方も多いと思う。もしも今日、貴方は念願のLeicaを手に入れたとする。その日は恐らく、何ヶ月経っても、何年経ったとしても、貴方にとって忘れられない一日になるに違いない。

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Leica Mの機種別・メリットとデメリットまとめ

最初は誰しも「ライカ+自分」の実験段階から始まる。もう少し発展すると、次第に「自分+ライカ」つまり道具の恩恵にあやかりつつも、主体は人間である事を意識する様になるし、またそうあるべきだ。最後は「自分+カメラ」、もはやライカであるかどうかは重要では無い段階に、至らなければならないと僕は思っている。

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世界で最も愛されるカメラ(改定)

世界で最も投稿されているカメラをFlickrのカメラファインダーで見てみると、本日付けでダントツでiPhoneだ。2位がキャノン、3位ニコン、4位SAMSUNGのギャラクシー、5位のソニーと続く。フジは7位でライカは15位だった。

Leicaレンズの話

レンズ選びの参考になるかも

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今度はSummilux 50mm F1.4 を考え直してみる

ズミクロンを押した直後に恐縮だが^_^、先日のJLUGの集まりで先輩方のレンズを触らせて頂いた勢いで、久しぶりにズミルックス50を購入してしまった。初代と現行第4世代を経て、今回は第2世代を選んだ。そして悟った。やっぱズミルックス50はむちゃくちゃ面白い!

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ズミクロン(Summicron 50mm/f2)を考え直してみる

APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.登場以降、なんとなくその廉価版的な存在になりつつあるノーマル・ズミクロン50が、今どんな意義があるのか再考してみる。ちなみにアポ50が価格コムで現在99万円、ノンアポが30万と3倍以上の価格差がある。

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Leicaレンズ沼の攻略法(入門編)

「ライカを買いたいが何がオススメか」と問われたら、ほとんどのライカ・ユーザーは、待ってましたとばかりに、うざいくらいにウンチクを披露しながら懇切丁寧に教えてくれるはずだ(笑)僕も含め、普段からそんな事ばかり考えてる連中だ。

ピーチ先生の構図の添削

ピーチ先生にichiroの構図のダメさをボコボコに指摘されまくるシリーズ。電子書籍も販売中(^^)

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ご報告:ピーチ先生の「構図の添削」が電子書籍になりました^_^

皆様、お元気ですか?実に5ヶ月ぶりに記事を書いてみている。この間、写真遊びを若干控え、ちょっと仕事なんかしていたが^_^、その中でもいろんな事があった。愛機のLeica S-Eに小さなCCDトラブルがあり、ドイツ行きになり3ヶ月間フジXで頑張っていた事、仕事の関係で久しぶりに渡米し、NYで少し写真を撮った事、そしてマッハ新書から、ピーチ先生の「構図の添削」を出版させて頂いた事だ。

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構図の添削3

JLUGで普段からお世話になっている小山 裕之さんが、ピーチ先生の構図の添削を受けてみたいと謙虚に仰って下さった^_^。3枚の素敵なお写真をお預かりしたので、御本人の許可を頂きこちらで一緒に考えてみたい。

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構図の添削2

前回のピーチ先生の構図の添削が思いのほか好評で^_^、むしろベテラン勢の面々が面白がって下さる様だ。敬愛する先輩諸氏から続編をやれと仰せつかったので、今日は一枚に絞って書いてみる。この一枚を改善するとしたら、貴方ならどう処理してOKとするだろうか。

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構図の添削

先日、構図改善大作戦でちょっと紹介したが、最近の僕の写真が現役デザイナーにどの様に指摘されたか、いくつか例題を出してみる^_^。まずは写真を貼って、その次に構図の添削付きを順番に並べるので、答えを見る前にどこを改善すべきか、是非貴方も僕の駄作を添削してみて欲しい。

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問題は、構図だ!

いつも注釈しているがこのブログはベテランの方を対象にしていない。不器用な素人の自虐ネタを赤裸々に書いているだけだが、それなのにたくさんのベテランの方から心温かいメッセージを頂き、謝りたい気分になる(笑)今日も、写真や絵画の専門教育を受けた事の無い、僕と同じくらいの平民の方々ための、構図を改善する初歩的な方法を思いついたので^_^、自分なりに書いてみる。

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日本のライカオヤジ

最近買った写真集。”One Mind’s Eye” Arnold Newman。これが、無茶苦茶良かった。ムッチャクチャ良かった!!ブレッソンが構図の「面白さ」としたら、ニューマンは構図の「カッコよさ」だと思う。よく見れば気が付くのではなく、見た瞬間に、ひと目でカッコイイのだ。

Leica M型の使い方

オーナーは教えてくれない、ライカは実は超カンタンな件

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現代デジタル・ライカで速射性を考える

クラシック・ライカの速射性は以前、アンリ・カルティエ・ブレッソンの「晴れた日はシャッタースピード1/125s、絞りf8、距離は10feet(5m)に固定」していた逸話から考察してみたが、露出計が内蔵されている現代のデジタル・ライカで、最も合理的な方法とは何かを考えてみた。

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カルティエ・ブレッソンの教えをM10でやってみる

いよいよ仕事が忙しくなってきたので、またこのブログに現実逃避することにする(笑)この秋に手放したHASSELBLAD 50周年記念 500C & Makro Planar CF 120mm F4 T*で撮った最後のフィルムの現像が上がって来た。現像に出そうと思いながら数ヶ月間、使用済みフィルムをバックに入れたまますっかり忘れて持ち歩いていたら、カビが生えてしまった(笑)。それだけM10が面白かったとも言える。汚らしいのでアンダーにして誤魔化す。

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ライカの内蔵露出計

「だってマニュアルだしなあ」とライカに興味はあっても使いこなす自信が持てない人のために、是非ここで紹介してみたいと思っていた。実は、ライカのマニュアル露出は「超」カンタンなのだ。ライカの優れた内蔵露出計がマニュアル操作性を著しく簡単に、便利にしてくれている。

写真に向き合う人のための登竜門

いろんな人からイイこと聞いたり実験したりしたのでシェア

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写真は「滅びの美学」

以前、友人が教えてくれた「貴方は何のために写真を撮るのか」の中に多くのヒントがあったのだが、それでも僕の足りない頭では未だモヤモヤしていた。ところがある日、美輪明宏さんの美しいお言葉の中に、僕の知りたかった答えの全てがあったので是非ここでご紹介したい。

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世界に羽ばたけ!LFI、Leica Meet(最終回)

何かのセレクションに入選したり、いいねを頂いたりするのはとても嬉しいし、光栄な事だ。しかしいいねを獲得する事自体が、写真を撮る目的になってはならないと僕は思っている。クライアントが喜ぶ作品が求められる商業写真家と違って、我々写真愛好家は、自分のためだけに写真を楽しんでいい特権がある。

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貴方は何のために写真を撮るのか

「何のために写真を撮るのか?」「何を撮りたいのか?」
貴方はこの問いに、なんと答えるだろうか。
今日は僕にとって、また写真愛好家にとってとても大事な事を教わったので、是非ともここで共有したい。

カメラ機種別・記事まとめ

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Sigma fpL

L1020739

Hasselblad X1D II

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Leica S

M9-P

Leica M9

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Leica M Typ240

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Leica M10

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道具編

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天体観測

Magnum Photosムービー
ライカの内蔵露出計