digestif. 食後酒が注がれるのを待つグラス。Leica S-E (Typ006) + Leica Summarit-S 70mm f/2.5 ASPH (ƒ/4.0, 1/15s, ISO 400) ©2018 Saw Ichiro.
フェイスブックのLeicaグループのオフ会に初めて参加させて頂いた。Japan Leica User Groupの参加者は現在340名、毎日かなりの写真が投稿され、日本のライカグループとしては最も熱いグループの一つと思う。5月9日の駒沢の高級イタリアン、イル・ジョットさんでの楽しい時間は、あっという間に過ぎ去った。
精悍!このテーブルの総額を考えると恐ろしい^_^ この中の二台持って帰って良いと言われたら、どれを選ぶだろう(笑)ちなみに真ん中のS-Eと左後ろのM2が僕のだ。iPhoneのLRアプリを初めて使ってみた。
参加されている方々は世界中のいいねを欲しいままにする超ベテラン勢にも関わらず、ライカ一年生の新参者の僕を暖かく迎えて下さった。(いやもう二年生かな?^_^)恥ずかしながら、このブログを見て下さっている方も少なくなく、本当に勘弁してもらいたい(笑)
最近は撮る枚数が多すぎて、現像やアウトプットが常に追いついていない。そのため毎日の様にグループに投稿している事もあり、以前から何度もメッセージ等でやりとりさせて頂いている方々だ。
全員この日が初めましてだったが、先輩方のプロフィール写真はいつも拝見しているし、まるで以前から良く知る方たちとお会いしている様な居心地の良さがあり、リラックスし過ぎてしまった。^_^ 僕の気づかぬ所で様々なお心配りがあったのだろう。
ワイングラスを狙う井熊さん。Leica S-E (Typ006) + Leica Summarit-S 70mm f/2.5 ASPH (ƒ/2.5, 1/30s, ISO 400) ©2018 Saw Ichiro.
会では実に様々な事を教えて頂いた。特に印象に残ったのは、皆様のライカの美しい事!物凄く丁寧に道具を扱われていて、ちょっと反省した。当然ながらどの方も写真に対する深い考察と歴史をお持ちで、得るモノが多い。
こんな素晴らしい会は毎月やってもいい^_^。お店も貸し切りにして下さり、イルジョットさんのお食事も大変に美味しかったのだが、正直言うと、僕はライカの話に夢中になり過ぎていて、胸いっぱいで食事を味わう余裕など無かった(笑)でもお肉料理の焼き加減が究極的だった事は、はっきり覚えている。
ichiro^_^。僕を撮って下さったのはグループでいつも特にお世話になっている、Tokoyo Takashiさん。画家であり絵画の先生でもあり、MMを愛用されている。Tokoyoさんは今回の会の主催者でもある。写真に頂くコメントのクオリティが凄まじく、僕にとっては正にオンライン写真教室だ^_^ これはLEICA X VARIOで撮って下さった。
こちらの一枚はJapan Leica User Groupの代表、福井慶則さんが撮って下さった。会のために関西方面からお越し下さった。僕がここに居るのは、福井さんがこのブログに一通のメッセージを下さった所から全てが始まった。ああ、なんと有り難い出会いだろう!これはライカレンズを装備したスマートフォン、Huawei P20 Proで撮って下さった。気恥ずかしいが僕にとっては大切な一枚だ。
世界中のLeicaフォトグラファーが審美眼を競い合う「THE LEICA MEET」の今月のベスト・セレクションに、先日のM240の作例で紹介させて頂き、この会にも参加されていた岡馬さん、そして銀座の街の撮り歩きに誘って下さったTomimatsuさん、そして上のichiro写真を撮って下さったTokoyo先生と、JLUGから3人も選ばれていた。なんと恐ろしいグループだ。そういう方たちに撮ってもらえる幸運なんて、そうそう無い。
Leicaは人知れず、目に見えない所までオーナーへの想いが行き届いた道具だが、その使い手もまた、みな同様の誠実さと志を備えた人物である事を知った。昨年いきなりM9Pを間違って買ってしまった時には、ライカを通じてこの様な機会に恵まれるとは想像もしなかったが、Leicaを選んだのは正しかったと、この日確信した。この場を借りて心から感謝申し上げます。
結局、僕のM2は露光漏れの問題で、返品と相成ってしまった。特に古いクラシック・ライカの場合は、既に5〜60年という時間が経過していたりして、ライカの様な精密機械はチェックしなければならない項目が実に多い。現像から上がってこなければ分からない事も多く、一週間程度では完璧な動作チェックなど、よほど精通していないと難しい。
今回得た教訓は、、、
クラシック・ライカは、整備済み・保証付きのモノを買った方がいい^_^。
このM2とはたった2週間ちょっとのお付き合いだったが、本当に素敵な思い出だけが脳裏に焼き付いている。今は亡きM2が愛おしい。別にちょっとくらい不具合が合っても良かったんじゃないか。そんな後悔の思いもある。また気長に出会いを探そう。
ライカの色深度
ライカの楽しみ方が、最近少し分かってきた気がする。僕にとって、撮影時に撮っていて楽しいのはMで、現像時に楽しいのはS、そして酒の席で手元でいじって楽しいのは、フィルムライカ^_^。
中判のライカS-Eの階調表現が豊かに見えるのは、Sの階調が16ビットだからなのか?という話題が出たので、気になったので調べてみた。(ちなみに最近の僕の現像は、Sの階調を殺す方向に突き進んでいるので参考にしないで下さいw。汚くしたSの絵がスキ。^_^)
8bit=256色xRGB3色= 1,677万色
10bit=1,024色xRGB=10億7374万色
14bit=16,384色xRGB=4,398億色
16bit=65,536色xRGB=28兆色
Leica Mシリーズは14bit、Sシリーズは16bitという事になってるのだが、Sの場合もRawの16bitを維持するにはTiffやPSD等で保存する必要があり、jpgに変換した場合は等しく8bitになる。
4k,5k iMacの特殊な大型レティーナモデルは10bit、10億色対応だが、それ以外のMacbook Proなどのレティーナは現在も数百万色と公表されていて、意外にも恐らく7bit相当ではないかと思われる。
オリジナルの30%以下まで縮小したMとSの階調の差を、Macbook Proのレティーナ・ディスプレイで目視出来るかどうかは、この数字だけ見れば理論的には微妙なはずなのだが、そこは確かに、主観を抜きにしても何かが違う気がする。
音の世界も人間の耳は既存の理論を超えて、はっきりと差異を認識する事例が後を絶たない。写真も同様に、世間ではまだ認知されていない様々な現象が存在するのは、ごく自然な事かもしれない。