X1D II 50c – Hasselblad, Planar 80mm F2.8 T* (ƒ/2.8, 1/350, ISO 100) ©2020 Saw Ichiro.
X1D IIでオールドレンズ遊びは諦めたので、今度は純正レンズに何を選ぶかちょっと考察してみた。
やっぱりね、細かい文句ばかりたくさん書いてしまったが、このカメラの最大の魅力はデカイ中判センサーを積んでいながら、Leica M型とほとんど同じ大きさと重さを実現した事に尽きる。Leica M10が660gなのに対し、X1D IIは725g。サイズも感覚的にはちょっとMより縦が長いかな?という程度でほとんど同じに感じる。
そして洗練され切っているMのクラシカル・デザインに対し、全く違う都会的でスタイリッシュなアプローチで魅せるX1D IIは、もうそれだけで拍手を送らなければならない。
X1D IIでは意外と150mmレンズが使いやすいし、使用頻度が高い。X1D II 50c – Hasselblad, Sonnar 150mm F4 (ƒ/4.0, 1/500, ISO 100) ©2020 Saw Ichiro.
初心に帰り、このサイズ感を活かした運用方法がこのカメラの味を活かすと思い直した。レンズアダプターを入れてしまうと結構レンズが長くなり、せっかくのミラーレス・システムによる小型化の恩恵がそもそも台無しになる。それに僕が書いたほとんどの問題点は、純正レンズを合わせる事でとりあえず解決出来る。
だから僕の作風は捨てて、カメラに合わせる事にした。(笑)どうせ元々、大した作風など無い。
XCD 4/45Pという新しいレンズは320gという事で、中判デジタル用AFレンズとしては最軽量だそうだ。ちなみにSummilux-M 50 f1.4 ASPH.は335g。まだほとんど流通しておらず今すぐ手に入れる事は出来ないが、12万円代という戦略的なプライスが付く。ライカ判で言う所の35mm画角だ。
35mmレンズを絞ってストリート・スナップをたしなむライカユーザーは、X1D II & 45Pで同様の使い方は十分に出来ると思うし、きっと楽しいに違いない。シャッター音自体も静音設計になっている様だ。絞りもピントも固定でシャッターチャンスに集中するLeicaスタイル。そんな使い方が中判で出来る事が凄いし、ほぼ50mmレンズの見え方で35mm画角の広さを得られる優位性は、僕はあると思っている。
以前ここで似たような一枚をM9Pで撮った気がするが、黒の耐性の余りの違いに驚かされる。M9の描写も大好きだが最新中判デジタルは、どんなにテキトーに撮っても黒も白も余裕の階調が残る。X1D II 50c – Hasselblad, Sonnar 150mm F4 (ƒ/4.0, 1/400, ISO 100) ©2020 Saw Ichiro.
望遠レンズの圧縮効果と呼ばれるモノは、本来はレンズに依らず被写体との距離で決まるはずだが、中判とフルサイズでは僕の目には同じ距離、同じ画角でも明らかに何かが違って見える。レンズとセンサーの光の入射角の問題?技術的な事は僕にはさっぱり分からないが。
45pでなくても、XCD 3,5/45なら既にUsedも出回っている。こちらは417gだが十分に小さく軽いし、室内撮影では当然こちらがf値一段分有利になる。それでも室内はほとんど常にISO3200となると思うが。(^^) いずれも7群9枚。
Leicaでも元々、ほとんど50mmレンズしか使わなかった僕の場合、やはりその辺りの画角が使いやすい。一週間ほどC Planar 80 f2.8を使ってみて、画角的にはこれで狭いと思う事はほとんど無かったので(62mm相当)、本当は80mmに行きたい。しかしXCD 1,9/80mmは付けっぱなしにするにはデカイし重い。(1044g)被写界深度が浅すぎて、AFが決まるまで10秒とか待たされるのもちょっと厳しいのでパス。
HC80 f2.8も画角は良いがXHアダプターをかます事になりサイズが肥大化するのでパス。
となると無難にXCD 3,2/90に必然的に行き着く事になるが、約68mm相当を付けっぱなしで行けるのかはちょっとチャレンジだし、それならf値の明るいXCD 2,8/65も十分検討に値する。でも65mmは6群10枚、727gとノクティルックスM f0.95/50mm ASPH.を超える重量感だ。
ちなみにXCD 3,2/90は8群10枚、619g。f値は心もとないが、日々持ち出すには現実的にはこちらの方がずっと気楽だろう。
45mmと二本で運用するなら65mmは画角が近過ぎる。3本買えれば一番いいが(^^)それだけで100万円コースだ。今一番困っているのは人を撮るレンズだし、普通は逆だと思うがまずは90mm一本で頑張ってみて、気が向いたら45mmを追加する方向で考えてみるか。
X1D II 50c – Hasselblad, Planar 80mm F2.8 T* (ƒ/2.8, 1/1600, ISO 100) ©2020 Saw Ichiro.