Sigma fpLの初期ロットを手に入れた。気になってる方も多いと思うので、ここではあまり語られていなそうなマニアックな話題を中心に書いてみる。
どれくらい小型なのか?
世界最小、最軽量のフルサイズ機というキャッチに黙っていられるはずもなく、現にfpLを買ったLeica仲間が僕が知ってるだけでも他に2人居る。でもよく考えてみれば世界最小、最軽量とは素の状態の話であって、現実的にはちょっと注釈が付く。
小さ過ぎて握りにくいとか言ってハンドグリップを追加して、EVFは必須でしょ!などとEVF-11を装着してみると、あれ、なんかLeica M型よりデカくね?(^^)
確かにボディ重量は427g(SDカード, バッテリー無しで375g)と軽量だが、EVF-11が114g、僕が選んだSmallRigのウッドサイドグリップが56gという事で、足して597gになる、、、なんだやっぱりLeica M9(デジタルM型最軽量585g)と変わらないじゃんか。M10(660g)よりは軽い。合格ラインのボディ600g切はなんとか達成。
なんにせよスチール写真+M型には無い本格的なRawムービーまで備えてこのサイズ感は、とりあえずはfpシリーズの偉業に拍手喝采だ。
この小さくてコンセプチュアルなスクエア・デザインに、シンプルさと機能性を凝縮しているそれは、男の子心をくすぐるには十分だ。質感にうるさいライカのオジサマ方も、Sigma fpLの塗装やビルドクオリティに不満は無いはずだ。
何より、他の何にも似ていない、何も踏襲していない「オリジナル」なパッケージ・デザインから生み出す機能美は特有のオーラを宿すもので、fpにも確かにそれがある。リスクを恐れ一般人にお伺いを立てて、人気投票的に商品を作るマーケティングベースでは、この様な尖った新星は絶対に産まれない。
SmallRigのウッドグリップがツルツルで、そのままではいつか本当に手が滑って落としそうに感じたので、プロの友人に削って頂いた。20分くらいでまるでその状態で売ってるかの様な完璧な凹みを作って下さった。ありがとうございます!
グリップを買った理由は持ちやすさだけじゃなく、これが無いと僕の場合、75%の確率でカメラを握った際に背面AELボタンを押しっぱなしにしてしまう(笑)。ちょうど親指の位置にボタンがあるのだ。確かに他に配置する位置は無さそうだが、みんなどうしてるんだろう。
電子シャッター問題
電源を入れてから約1.5秒で撮影スタンバイ状態になる。スリープからの復帰も1秒以内と結構速く、スナップにも使えると思う。
問題は電子シャッターだ。僕はハッセルブラッドX1DIIで電子シャッターに痛い目に合っていて、あちらは事実上、三脚を立てて花か風景を撮る以外は電子シャッターは無理だった。(シャッター内蔵純正レンズが必須)社外レンズで手持ちで歪み無く人を撮るのは不可能という結論に至った。
画素数的にはfpLが6100万画素、X1DIIが5000万画素という事で、fpLは中判デジタル以上の画素数だ。そもそもこんな小さいボディに、不必要にデカイセンサーをブチ込んでしまった所がネタとしては面白いが(^^)、数値上はfpLも電子シャッターは十分危ない。またもや人柱になってみた。
まだ短期間しか試していないが、今の所の僕の感想は、fpLは実用範囲内と言ってよさそうだ。動いている車や電車は無理としても、普通に止まっている人物を撮る分には問題無い。fpLのセンサーのスクリーニング?のスピードが、感覚的にはX1DIIの倍以上速いと思う。
ちなみに2460万画素のfpの場合は仕様を見る限り、恐らくfpLのさらに2倍スクリーニングが速いと推測され、より電子シャッター歪みには有利なはずだ。子供を撮る人やスナップメインのレンズ遊び用母艦としては、素のfpの方が安心感があるかもしれない。
テザー撮影
今のところはテザー撮影はfpLは不可能の様で、最新のCapture One v21でも現段階ではRaw現像は出来るがテザーは公式に非対応となっている。有志が独自開発しているツールも存在する様だが、Mac版はまだ見たことが無いのが残念だ。
その代わり、ムービーに関してはUSB-C経由で直接Macでのストリーミング再生が可能で、Zoom等のオンラインカメラとしてや、OBSなどを使ったムービーのモニター、録画はPCで直接行える。まあ、高画質で自分の顔をZoom会議に晒しても仕方ないけど(^^)。
現像ツール
Sigma Photo Pro6という現像ツールが無償提供されているが、申し訳ないが僕は30分で諦めた。Capture One21と比較して、ソフトウェアの成熟度がまさしく月とスッポンだ。例えばカラー写真をモノクロに変換するのに、SigmaソフトはCapture Oneの20倍くらい待たされる。何をするにも半端なく遅いのだ。
以前にSigma フォビオンセンサー機を短期間使っていた事があるが、その時も現像アプリに閉口してすぐに手放してしまった事を思い出した。ユーザーインターフェイスが全然直感的じゃなく、今回もウィンドウが煩雑に複数表示されていて、マニュアルを読まなければ露出調整すらどうやって画面を出すか分からなかった。
Sigmaアプリは諦めて、Capture OneでのfpLの具体的な運用方法を少し研究してみた。
ちなみにだいぶ以前に僕はLightroomからCapture Oneに移行していて、Lightroomが今どうなっているのかは全然知らないので何も書けない。
カラープロファイルの問題
シグマに限らず、カメラから出てくる絵の印象の大部分が、単なる現像アプリのカラープロファイルに依存していたりして、実はプロファイルに一喜一憂しているだけというオチがある。これをいじる事でライカでもシグマでも、違うカメラの様な特性にさえなる。
ところがCapture Oneに収録されているfpL用Raw現像プロファイルは、結構ヤバい。やっつけ仕事?或いはプロファイル製作者側に悪意があるかと疑うほど(^^)お粗末なものだった。少なくともSigma fpLに愛のある人が作ってないのは明らかだ。
意図的に発色を濁らせてPhase Oneの自社カメラのプロファイルはメッチャ気合入れて作ってたりして、ほら、他社の色とこんなに違うでしょ!と言いたかったりして(^^)
fpLのデフォルト・プロファイルの発色は総じて色褪せてしまって、暗い、眠い。コントラストばかり強くて、これではみんなピクチャースタイルに走るはずだ。仕方が無いのでカラーチェッカー・パスポートで自作のカラープロファイルを作成する事にした。
以前と違って、いつの間にかX-rite社の純正無料アプリでCapture Oneのプロファイルが作成出来る様になっていた。プロセスは慣れるまではだいぶ面倒だが、他社の有料アプリを買わなければならなかった以前に比べて、格段に進化したと思う。(Lightroomは確か、Lightroom内で手軽にコンバート出来たはず)
Capture OneのICC作成方法は先人が詳しいレポートを書いてくれている。それぞれ詳しいポイントが異なるので、英語恐怖症でなければ両方チェックするのがオススメだ。
日本語
https://shachicame.com/capture-one-color-checker-passport-1
英語
https://www.youtube.com/watch?v=wcOn1SyP7WA
久しぶりにカラーチェッカーを引っ張り出してきて、晴れ、日影、曇、タングステン、夜間の街頭、ビデオライト、自宅など複数のICCプロファイルを用意した。これで大概のシチュエーションで、現実に近い鮮やかな発色を再現出来る様になった。
Sigma fpL, Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.4 ©2021 Saw Ichiro.
左右の違いはカラープロファイルのみだ。普及している街灯の色が国ごとに全然違ったりするが、日本の街灯のプロファイルは自作でしか手に入らない。僕の様なナイト・シューターは重宝するが、決しておじさん一人でこのプロファイル撮影はやらない方がいい。怪しすぎる(笑)
左:デフォルトカラープロファイル Sigma fpL Generic
右:ColorCheckerで作成したオリジナルプロファイル:夜間街灯(寒色)
Sigma fpL, 105mm F2.8 DG DN MACRO ©2021 Saw Ichiro.
実際にカラープロファイルを適応した写真。こういうのはサチュレーションをいくら上げても不自然になるだけで、プロファイルが肝になる。これだけ変わると食材の鮮度まで違って見える。食べる方に一生懸命で、後ピンなのはご愛嬌(^^)
左:デフォルトカラープロファイル Sigma fpL Generic
右:ColorCheckerで作成したオリジナルプロファイル:室内斜光
単なる趣味の素人が自分用にテキトーに作ったものなので完璧なはずは無いが、自分で作成するのが面倒な方のために、ダウンロード出来る様にしておいた。17個もあるので、適宜気に入ったやつだけ使って下さい。ただこれは数十年前のContax Planarレンズで作成したプロファイルで、現代レンズに最適化している訳ではない。使えるとは思うけど。(上のテーブルフォトは現代レンズ)
無償公開につき、どうやって使うんですか?的なメールは送らないで下さい。無視します。自分で調べて使ってね。(お礼メールは大歓迎。w)
WindowsでZip解凍するとMac生成のゴミファイルも含まれていると思うので、.iccファイル以外削除して下さい。
Macinotosh HD / ユーザ / ユーザー名 / ライブラリ / ColorSync / Profiles
ここに放り込んでCapture Oneを再起動するだけ。Windowsは良く知らないので調べて下さい。Lightroomでも使える可能性もあるが、テストしてない。
例えばハッセルX1DIIが描く人肌表現はバロック絵画のごとく繊細で美しく、もう何のパラメータも触る事が出来なくなったりする。シグマのピクチャースタイルは人気の様だが、大事なのは元素材の品質を高める事の方であって、色遊びの装飾は主体じゃない。ハマれば面白いとは思うけど。
ちなみにCapture Oneでは、現状ではシグマ製ピクチャースタイルを選んだり変更したりは出来ない。そのうち対応するのかな?
レンズのチョイス
実はハッセルブラッドX1DIIの時にやろうとして、電子シャッター問題でポシャった計画が、久々のCarl Zeiss。ContaxのPlanar 50mm f1.4と85mm f1.4、それと以前から使っているフレクトゴン35mm f2.4だ。これらをメインにしばらくfpLを使ってみる事にした。
最初はLeicaレンズでミニマムサイズで運用する事も考えたが、Leicaの価格上昇が近年は異常値に達している。ライカだけ毎年値上げする意味が分からない。ズミルックス一本の価格で、fpLボディとEVF、このレンズ全部+純正一本買える。生きにくい世の中だなあ(^^)
ちなみに構図の添削のピーチ先生はライカレンズよりツァイスの描写が好きらしい(^^)確かに女性受けはしやすいのかも。 MS Optics Sonnetar 73mm f1.5については以前詳しく書いた。
Contax Planar 85mm f1.4のフィルター径がたまたまXCD90と同径の67mmだったので、NDフィルターやTiffenブラックミストが使えてラッキーだった。ちなみにf1.4レンズを晴天下で使用する場合、fpLの1/8000の電子シャッターを持ってしても絞り開放では露出オーバーになる。(Rawで救出可能範囲だが)ND4フィルタは一つ持ってて損はない。
ついでに50mm f1.4のフィルター径は55mmだが、55-67mmのステップアップリングを噛ませて、67mmに統一しフードもフィルターも共用する事にした。使う時は常にどちらか一本だし(^^)
フードは選択肢がいくつかあるが、デザイン的にこれを選んだ。85mmでも 50mmでも蹴られない事は確認済み。
Contax Planarの世間の作例の多くは、カメラが日向にあるだけで盛大なフレアとゴーストに見舞われているものが多いが、恐らくフードを付けてないのだと思う。特に昔のZeissレンズは、ちょっとでも陽にさらされると思い切りコントラストが低下する。そんな陽の光の表現も嫌いでは無いが、いつもいつも真っ白になるのは嬉しく無い。いずれにしてもオールドZeissはフード必須だ。
85mmは595gあり、Noctilux 50mm f0.95の700gに迫るズッシリとした重要感がある。レンズ枠一杯までデカイレンズが装填されていて、中判には無い迫力だ。ボディの軽さと相殺して、まあ持ち歩ける範囲かな。どうかな。フロントヘビー過ぎて、握って持ち上げるとネジ一点留めの木製サイドグリップがきしむ。
対して50mm f1.4は275gしか無く、ほとんどズミクロン50mm(Black 240g)と変わらない。いや、まあまあデカイマウントアダプターも考慮する必要はあるが、サイズ感もズミルックスよりちょっと太ってる程度で、一日中、首から下げて歩ける有力候補だ。
ただ、Planar 50mm f1.4は樽型のディストーションが意外なほど大きかった。35mmフレクトゴンより酷い。方眼紙チャートを買ってきて、それを使っていい加減なレンズプロファイルも作成してみたので、Capture Oneで補正しながら様子を見る事にする。
純正レンズは105mm F2.8 DG DN MACROのみ。友人の手伝いでマクロ撮影が必要なので、そのためだけに買った。純正レンズが105mm一本なんて、こんな奇特なレンズ選びをする人はいないと思うが(^^)、僕の場合は高解像の現代レンズは、いつも途中でつまらなくなって使わなくなってしまう。シグマレンズが優秀なのは知ってるが、僕にとってはオプション的に一本あればいいかな。
別に古い絵が欲しい訳ではなく、紆余曲折を経て、今は球面レンズの優しい柔らかい画作りが好みだったりする。そのうち気が変わるかもしれないが。
この描写を見て、Leica M typ240を思い出した。嫌いじゃない(^^)。
fpLの絵作り
まだほとんど撮ってないしまだ何も語れないが、今の所の感想を正直言うと、fpLはモノとしてはかなり気に入ってるが、絵としては逆にハッセルの凄さに改めて気付かされている。カラープロファイルなど考える必要も無い完璧な発色、淀みのないスッキリとした余裕の抜けの良さを見慣れた後だ。
でも比較する相手が中判デジタルというのはフェアじゃないし、fpLはカラープロファイルで損している部分も大きい。それに、そもそも僕がfpL用にチョイスしたのはオールドレンズだ。
シャッターを押しただけで完璧な絵が撮れて「このカメラの写り凄いねー!」とカメラの性能を愛でるよりも、僕は本来こっち側を楽しみたかった。だから逆に、ハッセルの時よりやる気がある。(^^)
ファイルサイズ
ハッセルX1DIIよりもさらにデカイ。重い。それなりの時間はかかる。写真もRawで一枚100MB弱。一枚シャッターを切る度に、並のSDカードではいつまでもピカピカ光って書き込みにもたつく。価格が高いので僕はまだ買ってないが、読み込み300MB/秒の最新&最速SDカードが欲しくなるだろう。12bitのCinema DNGも本気で運用するなら、ファイルサイズ的には2TB程度の外部SSDが必要になってくる。
メーカー推奨SDカード
メーカー推奨SSD
シグマが推奨している上記Samsung T5以外のSSDでは、途中で勝手に録画が止まってしまうエラーが報告されていたりして(素のfpでも発症する)、Samsungを選んでおくのが無難だ。しかし2TBのT5は2021年4月現在で3万円オーバーだし、まともにCinema DNG編集しだしたら、もれなくM1 Macが欲しい病にかかるだろう(^^)
メーカー推奨SSD、その他
https://www.sigma-global.com/jp/special/fp/acc_recommend/
いずれにせよ6100万画素に行くという事は、周辺もいろいろコストが嵩んでくる。本当にfpLが必須なのか、fpでも幸せになれないか、導入の際はちょっと冷静に考えてみるべきだ。
僕の場合、fpLにした決め手はローパスフィルターが復活した事だ。X1DIIの時もローパスフィルターレスによるパープルフリンジが頻繁に発生し、解像度よりもずっとそちらが深刻だった。これでローパスフィルターの重要性を再認識した次第だ。(Leicaレンズは不思議なほどフリンジが出ないので、これは盲点だった。)
とりわけContax Planarのフリンジ問題は有名で、これらのレンズにボディを合わせた意味合いが大きい。あとはUSB給電に対応した事。ムービーを室内で長回しする仕事が時々あり、バッテリーに頼りたくない事情があった。それだけ。6100万画素もマジでいらない。2400万で十分。
EVF-11は必要か?
AFレンズならともかく、MFでレンズ開放付近で使うならEVFは必須と思った。日向で背面液晶で精密なピント合わせは無理と考えた方がいい。すこぶる見にくい。フォーカスピーキングが唯一の手がかりになる。今までfpユーザーはEVF無しでよく頑張ってると感心した。
それと手ブレ補正的な機構が無い以上、しっかりした構えが必要で、液晶を目視しながらの、いわゆるスマートフォン撮りスタイルでは、50mmを超える焦点距離レンズの場合、1/60s以下ではどうしても手ブレ率が高くなってしまう。オデコ、鼻も含めた顔を利用した3点支持がやはり必要だ。でも、EVF-11が結構デカくて、装着状態だとカバンにしまいにくい。
EVF-11の気に入らない所は、目を近づけても自動でEVFと液晶が切り替わらない事。いちいちEVF横のスイッチを入れる必要があって、面倒だ。それと撮影時だけはEVFで見たいが、メニューやPlayは背面で見たいでしょ普通。スイッチ切り替えまくり。やっぱ面倒。なんとかして欲しいなあ。
その他希望
レリーズ半押しでAF作動を好まない僕にとっては、他にAFが割り当てられるボタンがほとんど無い事に結構真剣に困っている。なんで割り当てないのだろう。技術的には可能と思うので、是非ファームアップで対応して欲しい。
それとMF操作した際に、社外レンズでもなんとか工夫して自動判別させて拡大して欲しい。電子接点が無くても何かのカメラでそれを実現していた気がする。ライカだっけ?そして、レリーズ半押しで拡大終了して欲しい。(現状はいちいちボタンをもう一度押さないと拡大しっぱなし。)
ストラップ
fpシリーズに共通して言えるのは、拡張性が高い反面、ボディの左右にパーツを付けたり外したりする度に、いちいちストラップを付け替える手間が発生する。しかもEVFを外さないと充電出来ない。汗 左右にストラップをつけて首から下げる使い方だと、充電時はストラップの左端にEVF、右端にボディがぶらさがっている絵になる(^^)
首さげは一旦やめて、片側装着のリスト・ストラップを採用することにした。
しかも一般的な?リング状のストラップ受けと違う形状をしており、手持ちのストラップを使えなかったので、これも新調してみた。安いけど本皮。
ずっと手首にぶら下げる訳にもいかないので、Leica S以来の腰ベルト・スタイルに再び戻ってきた。
この手をアクセサリーを久しぶりに調べてみたら、便利なツールがたくさん登場している。いろいろ調べてPeakDesignのキャプチャーを選択。以前使っていたベルトフォルダよりだいぶコンパクトでイイ。
今のところ何の問題もなく快適に使用出来ている。カメラサイズ的にもこれがベスト・マッチと思った。しばらくはこの組み合わせで歩いてみる。
おまけ(テーブル三脚)
もう何年使っただろう。マンフロットのテーブル三脚(右)が、ゴム足も取れて紛失していて、だいぶくたびれて来た。いつもカバンに忍ばせているが、持ってて良かったと思えるタイミングが時々ある。実際、普通の三脚もいくつか持ってるが、それらよりも使用頻度はテーブル三脚の方が圧倒的に多かったりする。
そもそも非常用の感覚でしかなかったテーブル三脚だが、滅多に持ち出さない本格三脚よりもこっちを充実した方が幸せになれる事に気がついた。
Leofoto MT-03+LH-25(左)
実はここ数年で出会ったアクセサリーの中で、これが一番萌えたかもしれない。持ち歩くためにPeak Designのキャプチャーがカメラ底部に付けっぱなしになっている訳だが、キャプチャーの形状がアルカスイス互換と気がついた。つまり、カメラをベルトから外して、Leofotoのアルカスイス雲台にそのままワンタッチで装着出来るじゃないか。
LH-25雲台はかなりコンパクトで軽量だが、仕様では耐荷重6kgとある。確かに十分な剛性感でハッセルブラッド503CXを乗せても全然OK。
MT-03(足)も折りたたみ式の他に見られないアイディアで、さらにスライダーにより高さが3段階切り替えられる。Max地上高がこの手のミニ三脚として恐らく最大の約25cm。これはつまり、15インチノート・ディスプレイの向こう側から、オンラインカメラを正面に配置出来る事を意味する。これが出来る小型テーブル三脚は僕は他にみつけられなかった。
テーブル三脚としてLeofoto最強説。チャイナ製とバカにする時代は昔の話か。なんで日本からこういうモノが出て来ないのだろう。
一つ注意点があって、アマゾンで同じ製品をちょっとだけ安く売ってるモノもあったが、雲台をつけたまましまえる専用ケースが付属していないトリックがあった。裸でカバンに長年入れておくと痛むので、専用ケース付きのこちらがベストと思われる。
熱くなって猛烈な長文を書きなぐってしまったが、ここまで根気よくお読み下さりありがとうございます。いろいろ文句も書いたが総じてSigma fpLは面白いし、可愛い(^^)。久しぶりにカメラ熱が再燃して困っているくらいだ。僕は日本人なので、もちろん日本企業を応援したいし、日本企業がこういうマイルストーン的な製品をリリースしてくれた事が、素直に嬉しい!
チャンスがあればfpLで何か撮りに行きたい。