最近はあまり写真は撮ってない(^^)。でも意外と動画のお手伝いをあちこち頼まれたりして、お陰様でSigma fpLはまあまあ稼働している。fpLを選んだ最大の理由はもちろん、フルフレーム4K24pでのRAW動画収録するためだ。
完成した順でここでムービーをご紹介する予定だが、まずは最初にトライした石塚美咲ちゃんの「Hold hands in the dark」のMVから。
歌を録音した当日に映像まで撮る、ちょっと無茶なスケジュールだった事もあり(^^)、現場は待った無しのぶっつけ本番。陽も落ちかけていて、森が深いため既にISOは3200。2回ジンバル、1回三脚、1回手持ちの計画で、露出的に撮り直しの時間は無い。何かアクシデントが起こってもそのまま曲終わりまで撮り続ける。
足場の悪い場所で後ろ歩きでジンバルを回すのは、すこぶるムズい事はこの時分かった(笑)何度かマジゴケした部分は他のテイクを入れて誤魔化しているw。
「そこの枝をくぐって!」
「いま天を仰ぎ見てー!!、そこで靴脱いじゃえ(笑)」
「俺を追い越してー、そこで俺が追いつくまで待って!!、道に出たら右に向かって走れーーー!!」
全部その場の思いつきだがw、思いつく限りその場で叫んでいるのを、みさきちゃんが自然で完璧なパフォーマンスをしてくれたお陰で、なんとかなった。お見事!
4回し分だけなんとか撮れたが、いくら長回し一発撮りがコンセプトだったとしても、ちょっと余裕が無さ過ぎた。終わった時にはチーム全員汗だくの泥だらけだった。反省点はいろいろあるけど、この時、このメンバーでこの場所で撮れた作品は、大切な一期一会。撮り直しして改善出来る部分は多分あると思うけど、この時を超える事が出来ないもっと大事な何かが写ってる気がした。
なんだか夢中で遊んでいた子供の頃に戻った様で、面白かった。
軽いノリで引き受けたはいいが(^^)、動画をちょっと真面目にやろうとすると最低限揃えるだけでもいろいろ大変で、見た目も大袈裟になってくる。以下は今回の撮影にあたって揃えた、Sigma fpLのアクセサリーを紹介してみる。
歩いてるモデルの長回しという事で、今回はジンバル(スタビライザー)が肝になる。以前から検討していたDJI RSC 2 Pro Comboを選んでみた。所有レンズがほとんどがマニュアルなので、リモートでダイヤル操作するフォーカスモーターが必須だったので、プロコンボの方を選んだ。付属のRavenEye映像伝送システムで、iPhoneでリアルタイムに確認出来るのも現場では有り難かった。
ただし、fpL本体のUSBはSSDドライブで専有しているため、ジンバルの録画ボタン等の連動は出来ない。まあそれでも特に不自由は無いが。
今回の映像が揺れ過ぎなのはイチローが下手なせいであって(^^)、RSC2はしっかり仕事をしてくれたが、そもそもスタビライザーはパワーがあればあるほど安定性が高い様で、今後も動画でいろいろ遊ぶなら一回り大きいRS2 Proの方を選んでも良かったかな?とちょっと思っている。
ただ軽量なRSC2とは言え、6分の曲を連続2回し分、片手でジンバル+カメラ+iPhoneを掴んで画面を覗きながら山を這いつくばってみると(^^)、あまりの重さに右手が固着してしまった。合計で何kgあるか知らないが、事実上これ一式を片手で運用するのは不可能と悟り、帰ってすぐにハンドルも追加購入。やり始めるといろいろ学ぶ事がある。
ちなみにレンズは、一回し目がいつものCarl Zeiss Jena Flektogon 35mm f2.4、2回目がまだレビューを書いていないが、比較的最近買ってみたNOKTON 21mm F1.4 Aspherical VMで、このテイクがこのMVのメインになった。フレクトゴンをメインにしようと思っていたので、これは想定外。普段、写真で使うと21mmはとても広く扱いが難しく感じるが、ムービーでは広角の方が活躍する場面が意外と多いかも。
三脚固定シーンではSigma 105mm F2.8 DG DN MACROと、お気に入りのいつものContax Planar 85mm f1.4で手持ちで撮った。
SSDドライブ等をカメラに固定するために、リグも必要になってくる。必要以上にカメラをデカくしたくないので、出来るだけ小さいものをチョイス。
Cinema DNG撮影するには外部SSDドライブ必須。
いろいろ金がかかる(^^)。
現像?というのかなw、編集とカラーグレーディングはDavinci Resolve。今まではFinal Cut Pro Xなど他のアプリもいくつか使ってきたが、Sigma fpLのCinemaDNG現像となるとDavinci一択だ。写真の加工とはまたいろいろ概念が違っていて当面は学習を続ける必要があるが、こっちの考え方の方がクリエイティブでやりやすい面も多々あると思った。
カメラは単なる趣味だったのが、ちょっとだけ人の役に立つために使っていると思うと、なんだか妙に嬉しい(^^)