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MacBook Pro 15 inch (2017) (10月21日追記)

ここ一年で急に写真熱が再燃、今まで使っていた13インチでは力不足を感じるようになり、2.9GHzクアッドコアIntel Core i7モデルに買い換えた。 僕の場合は写真は100%ラップトップでやる。メインのデスクトップマシンは仕事専用で、分電盤のブレーカーを上げないと使えない特殊な環境になっている。Macと同時に大量のClass-A ディスクリートや真空管機材も一緒に立ち上がるので、ちょっと写真で遊ぶ環境ではない。自宅と仕事場、それに札幌や海外出張も結構あり、日常の仕事は僕はラップトップ必須だ。起きてる時間の多くはMac画面を見て過ごしているし、こいつはまさに僕の右腕なのだ。 2011年からずっと13インチを使っていてそのサイズ感には満足していたが、今回15インチにしたのは15インチが薄く軽くなったからだ。現行13インチが1.37kg、15インチが1.83kgで、その差は460g。今まで使っていたmid 2014の13インチは1.57kgで、今の15インチと260gしか変わらないのだ。ズミクロン50mm一個分。 USBなどを全廃してしまった事は世間では批判的だが、そのお陰でMac本体がこれだけ軽量化、薄型化できたのなら僕は大賛成!この様な便利な外付けツールがあるので、SDカードもUSBも全く困らない。しかもこれはカッコいい茶色の革?ケースまで付く。 現行13インチは460g軽い訳だが、15インチは460gと引き換えに、こと写真のワークフローおいて得るものが多い。13インチはデュオしか選べないが、15インチはクアッドコアに加え、同じIntel Core i7に見えて実はL3キャッシュが15インチのみ大容量化されている。GPUも15インチは独立しているが13インチはiGPU(CPUに内蔵されたグラフィクス )しか選べない。 この辺りはAdobe Lightroomのワークフローにモロに効いてくる。5976x3984の24メガピクセルのライカDNGファイルを完全に表示し終わるのに、今まではいちいち多分3秒くらい?待たされていたのが嘘の様だ。ガンガン次の写真に進んで行ってもサックサクだ。 背面のリンゴマークが光らなくなった事も世間では不評の様だが、フォトグラファー的には大歓迎だ。以前、ブツ撮りの際にここの光がガラスに映り込んでしまった事があり、アップルは現場の声を正しく反映していると思う。同じ観点から、色はもちろん、より地味なスペースグレーを選んだ。 キーボードは僕は絶対USキー派だ。日本語JISキーは余計なキーが二つ追加される事で、特にショートカット周りが良く工夫されている、オリジナル配列の合理性が崩れてしまうからだ。だいいち、キーボードに使いもしない「あ」とか「ぬ」とか書いてあるのは美観を損ねる。どこの音楽スタジオでもUSキーが当然の様に使われるのは、プロツールスのショートカットが日本語キーではやりにくくて仕方ないから。 最初はポイントが付くヨドバシに行ったが、15インチのUSキーの取り扱いが無いという事で却下。ビックカメラに電話したがこちらもダメで、仕方無くポイント割引の無い銀座アップルストアに直行した。Macのポイントで不当に高いM10の予備バッテリーを買う計画は撃沈。 最初はCPUだけ最高のものにアップグレードしようと思っていたが、アップルストアでは税込で40万円近い全部盛りしか在庫してないとの事だったので、デカい内臓ストレージは必要ないので普通の2.9GHzモデルに決めた。 実家のベランダに咲いていた。野牡丹というらしい。Leica M10 + Voigtländer 50mm f/1.1 Nokton (ƒ/1.1, 1/350, ISO 100) ©2017…

露出計をいろいろ試した

全部セコニック。左からSEKONIC L-478D、L-398A、L-508。 普段はあまり必要性を感じないが、ストロボ撮影の時は重宝するし、気合い入れてポートレート撮影に挑む時も、待たせる相手が居る場合は、やはり入射光式で測っておくのが待たせないし確実な値が得られる。背面液晶の明るさに関して、?が残るM10は特に大事かもしれない。 どの露出計を選ぶかを絞り込む時に、まず僕は電池に注目した。僕はフラッシュ用途などのために大量の単3、単4のエネループを持っているので、出来ればこれを流用したい。露出計は設計が古いものが多く、現在では入手しにくいCR123Aを利用するモデルが少なからずある。これらをまず却下した。一番気になっていたセコニックL-758Dもこれで消えた。小さくて良さそうに思っていたL-358もCR123Aだ。どちらも現在は廃盤になっている。 次に絞り優先モードが使えない機種は当然却下。多くの人が愛用しているL308は、非常に小さくて軽いのだが、シャッタースピード優先しか無い。残念だ。ケンコーKFM-1100も絞り優先モードが無い様だ。 L-398Aはストロボには非対応だが、ダイヤル式のアナログ露出計で、なんと電池が不要だ。面白そうと思って試しに買ってみたものの、数字が小さくて無茶苦茶読みにくい。そして重い。結局、すぐにテーブルの飾りになってしまった。 L-478Dが本命だった。タッチパネル式で表示も美しく、サイズも手頃だ。設計も新しい。ISO値を測定出来たり、新しい露出プロファイルを登録出来る機能なども、良さそうな機能満載だ。 しかしこれは数々の欠点があった。まず電源を押してから起動するまでかなり待たされる。3, 4秒くらい?スリープも同様に待たされる。スピードが命の現場ではアウトだ。さらにタッチパネルの精度が悪く、iPhoneの様な滑らかな動作を期待すると裏切られる。押しても反応しにくく、反応したと思ったら設定値を行き過ぎる。ISOを一段変えるのに、タッチパネルをイライラしながら触りまくる始末だ。 そしてメモリ機能もとても使いにくい。メモリ登録はボタン一つで出来るが、削除するのにいちいち設定画面に入り、メモリクリアを選択し、削除するメモリを選択し、削除ボタンを押すと本当に削除しますか?YES、と計4回、反応にくいタッチパネルのボタンを押さなければならない。これでは面倒臭くてメモリを使う気にもならない。セコニックほどの露出計の老舗メーカーが、実際に使う人の事を全くイメージ出来ていないと思った。 使ってるGUIやフォントの選び方も、なんとなく非合理的で、優秀な海外のデザイナーを使ったら、もっといくらでも美しく表示出来ると思うのだが。 タッチパネル式のため、電池の減りが猛烈に早いのも盲点だった。すぐに自動スリープになる様に設定したくなるが、しかし一度スリープすると起動が激遅なのでジレンマに陥る。 しばらく使ってみたものの、これらの問題に嫌気が差してきたので、古典的な普通の液晶モデルで、単3、単4が使えるモデルを探すと、L-508に行き着いた。 SEKONIC L-508は、結構古いモデルだがサイズ的にもデカ過ぎず、起動もPowerボタンを押すと一瞬で立ち上がる。ダイヤル操作も確実だし、シンプルな液晶表示のため、自動スリープは20分のみだが、リチウム電池なら35時間も持つ。メモリクリアもボタン一発。これは良い!と思ったのも束の間。残念ながら、こちらにも大きな欠点があった。 反射光用のゴムのレンズキャップがゆるくて簡単に外れてしまうのはご愛嬌としても、致命的なのは、シャッター速度が0.5段表示になるディップスイッチが、なんとシャッター速度優先モードしか機能しない。絞り優先モードだと60秒の次が125秒で、90秒が無いのだ。T60, 1.4(8)などと表示され、絞りの10分の1の値を考慮しつつT90と毎回読み替えないといけない。なんで?? 説明書を隅から隅まで調べたが、どうやらこれが仕様の様だ。これはSS値が半段刻みのデジタル・ライカ使いにとっては、誰もが不満に感じるはずだ。下部のドット表示も絞り優先時には非表示になり、メモリ機能やアベレージ機能が一切使えなくなる。絞り優先を多用する僕にとっては、この露出計は完全にNGだった。 うむむ、こういう事は手元でいろいろいじってみるまで分からない。設計の古い露出計は、むやみに手を出さない方が良いということか。 ゴッセンというドイツの小さい露出計も可愛いのだが、調べれば調べるほど実使用には使いにくそうに思った。特殊な電池の件を諦めて、L-758Dに行くしかないのか。スタジオ用ならいいが、持ち歩くとなるとデカイし邪魔だ。 iPhoneの露出計アプリもあるが、iPhoneを立ち上げてパスワードを入れてアプリを探して、なんてやってられない。しかし準備から立ち上げまでは面倒だが、使い始めるともしかしたら凄くいいかもしれない。今のところ、僕が探した限りではストロボ計測まで対応しているのはLUMU Powerだけじゃないかな。色温度まで正確に計測出来るのは素晴らしい。国内ではまだ代理店は無いので海外に直接オーダーする必要があるが、美しい革ケースが付く様だ。 ケンコーKFM-2200なら絞り優先もありそうだが、仕様を見る限りアナログスケールが恐らく絞り値の固定プリントの様で、L-508と同様にシャッタースピード優先時にしか使えなそうに見える。困った。 仕方無いので問題はあるがL-478Dで頑張るしか無い。スリープからの立ち上がりの遅さに耐えられないので、半日に一回電池を変えると腹を決めて、自動スリープを20分と改めて、しばらく様子を見てる事にした。 結局、SEKONIC L-758Dを買った。(2018/01/24)

サブスクリプションの勝手な未来予想図

映像の世界ではAdobe、音の世界ではAvidと、それぞれ代表的な企業がほとんど同時期にサブスクリプションに移行した。一種の流行りだ。プロ連中はそれがまさに生きる糧だから、サブスクリプションを受け入れる以外にない。しかし購買層ピラミッドの大多数を締める、アマチュア、ハイアマチュア、セミプロの人達は、本当にアプリを使うために半永久的な負債を承諾するだろうか。 サブスクリプションは、圧倒的にメーカー側にメリットがある。今までは、企業が提供する新機能に魅力があれば、ユーザーは買う。無ければ買わない。主導権は消費者にあった。しかし一度でもサブスクリプションの成約に成功した企業は、今後末永く、新モデルを買うか買わないか、その選択権をユーザーから奪う事が出来る。 僕の様な怠惰な人間は特に危ない。数年経って、写真の趣味もなんとなく飽きた頃には、恐らく僕は、毎月アドビに1000円払い続けている事などとっくに忘れたまま、ほとんどアプリを使ってもいないのに残りの人生の間中、カードから引き落とされ続ける事になる。そんな人が世界中に溢れる。 この世の常として、収入が安定すると人は堕落する。サブスクリプションで経済的な成功を収めた企業が、最初の数年はともかく、今後も今までと同じ勢いでイノベーションを開発し続けるとは、僕は思っていない。 現にLightroom6からCCに移行させるために、アドビはほんの小さな機能を一つ追加しただけで、あとはまるっきり同じアプリだ。すでに企業は最初から、ユーザーにメリットを提供する事よりも、サブスクリプションを契約させる事の方が先行してしまっている。 サブスクリプションで無くても、一度世界的に成功を収めたディベロッパーの上層部が、すっかり創業時のモチベーションを失い、機材の中身がどんどんコストダウンされ粗悪化されて行くのを、僕は音の世界で目の当たりにしてきた。社長は今では南の島でワインを楽しんで暮らしている話まで知っていたりする。 Leica M10 + Leica Summilux-M 1:1.4/50 ASPH. (ƒ/8, 0.5s, ISO 100) ©2017 Saw Ichiro. 一方、Appleコンピューターは新機種が出ると、過去のOSを排除する。OSが新しくリリースされると、過去のアプリは動作保証されないから、サブスクリプションを拒絶した過半数のユーザー達は、今のOSから次に進む事が出来ない。新OSへの移行が出来ないから、新しいMacを買う事が出来ない。 携帯電話のキャリアは、似たようなサブスクリプション・ビジネスで巨万の富を築いたが、スマートフォンは人々にとって非常に大きなイノベーションだった。だから受け入れられた。しかしコンピューター、アプリの世界では、それほどのインパクトがあるだろうか。 CPUのスペック的にも、アプリケーションがもたらすイノベーション的にも、現代は既に飽和状態にある。現状のコンピューターでほとんどのユーザーは事足りる。だから新しいMacを買う事は、もはや「マスト」では無い時代になってきた。今後ますますそうなる。 結果、サブスクリプション・ビジネスは、アップルの経営まで脅かすのではないか。そしてサブスクリプションを採用した企業はことごとく堕落し、もはや国際競争力を失うのではないか。代わりの若手の第三者の新星アプリなども出現するだろう。そんなスパイラルがふと、僕の頭をよぎるのだ。アドビの様な大企業は、そんな事にはならないと信じたいが。。。