イチロー

View all authors posts further down below.

Japan Leica User Group (JLUG)

digestif. 食後酒が注がれるのを待つグラス。Leica S-E (Typ006) + Leica Summarit-S 70mm f/2.5 ASPH (ƒ/4.0, 1/15s, ISO 400) ©2018 Saw Ichiro. フェイスブックのLeicaグループのオフ会に初めて参加させて頂いた。Japan Leica User Groupの参加者は現在340名、毎日かなりの写真が投稿され、日本のライカグループとしては最も熱いグループの一つと思う。5月9日の駒沢の高級イタリアン、イル・ジョットさんでの楽しい時間は、あっという間に過ぎ去った。 精悍!このテーブルの総額を考えると恐ろしい^_^ この中の二台持って帰って良いと言われたら、どれを選ぶだろう(笑)ちなみに真ん中のS-Eと左後ろのM2が僕のだ。iPhoneのLRアプリを初めて使ってみた。 参加されている方々は世界中のいいねを欲しいままにする超ベテラン勢にも関わらず、ライカ一年生の新参者の僕を暖かく迎えて下さった。(いやもう二年生かな?^_^)恥ずかしながら、このブログを見て下さっている方も少なくなく、本当に勘弁してもらいたい(笑) 最近は撮る枚数が多すぎて、現像やアウトプットが常に追いついていない。そのため毎日の様にグループに投稿している事もあり、以前から何度もメッセージ等でやりとりさせて頂いている方々だ。 全員この日が初めましてだったが、先輩方のプロフィール写真はいつも拝見しているし、まるで以前から良く知る方たちとお会いしている様な居心地の良さがあり、リラックスし過ぎてしまった。^_^ 僕の気づかぬ所で様々なお心配りがあったのだろう。 ワイングラスを狙う井熊さん。Leica S-E (Typ006) + Leica…

問題は、構図だ!

この人の写真、超スキ。このおじさんの人柄もスキ^_^。Wedding Photography Tips: Storytelling with Joe Buissink いつも注釈しているがこのブログはベテランの方を対象にしていない。不器用な素人の自虐ネタを赤裸々に書いているだけだが、それなのにたくさんのベテランの方から心温かいメッセージを頂き、謝りたい気分になる(笑) 今日も、写真や絵画の専門教育を受けた事の無い、僕と同じくらいの平民の方々ための、構図を改善する初歩的な方法を思いついたので^_^、自分なりに書いてみる。 幼少期から成熟期にかけて絵画に深く関わった人の感性というものは、最初から写真を見る目が違う。これは悲しい現実で、分からない人には何が良くて何が悪いのかさっぱり分からないし、分かる人にはなんで分からないのかさっぱり分からないという、両者の間には残酷なほどに深い溝が存在する。 僕の嫁は美大卒で全国6,000社の広告を手がける現役デザイナーだが、明らかに僕とは違う目を持っており、僕の写真をひと目見た瞬間に次々とダメ出しして行く。しかもそのコメントがなるほどいつも的確で、全て納得。指摘されるまで自分では全く気付けないので、ぐうの音も出ないのだ。 僕のお気に入りのFlickrのfavリストを見せても、ほとんどの写真の構図が全然ダメと言う。たくさんいいねも付いてるしそんなはずは無いだろうと一枚一枚、感想とその理由を聞けば、スラスラと問題点を指摘し、その改善方法まで見たそばから言い当てていく。ごくたまーに、これは文句の付け所がない、と100点が付く。だったらおまえが撮れよ、と段々腹が立ってくるw。(ちなみに彼女はライカに全く興味も無いし、カメラの使い方をいくら教えても決して覚えられない^_^。iPhoneでいいらしい。) 彼女に言わせると、歴史に残る絵画で構図がイマイチなものは一つも無いので、無配慮な構図が気になって仕方がないのだそうだ。この発言は、彼女にとって絵画と写真の垣根が全く無い事を示唆している。しかも比較対象が世界の巨匠だったりして、少しは多目に見てもらいたいものだ^_^ 僕の興味は身内の自慢話ではなく、そういう特殊能力を持ち合わせてない僕の様な平民が、どうやってその感覚を享受するかだ。 貴方がもし、成人式をとっくに終えた年齢ならば、残念ながらこの深い溝を一発逆転で飛び越える裏技は無いかもしれない。しかし平民にも、後天的に学び努力した暁には、彼女に褒めてもらえる一枚を撮る道は残されていると、僕は信じたい(笑) そこで僕が考えた作戦はこうだ。たった一時間で、貴方の構図が変わる(かも)。   構図改善・大作戦 例えばボナールから始める。このYoutubeは一枚につき6秒間、次々に名作が表示されていく。これを漫然と鑑賞して楽しむのでは無く、貴方が実際にこの場所に行き、Leicaを構え、ライカのシンプルなフレームの中にこの絵が見えていると想定するのだ。 貴方はここでシャッターを切る。貴方は今、ボナールと同じ構図で撮っただろうか。そこにはボナールと自分と、構図の捉え方の違いが必ずあるはずだ。彼と自分と、どう違ったのか、何が違ったのか、そして何故、彼はそうしたのか。その違いを認識し考える事が、スタートラインだ。 Pierre Bonnard: A collection of 783 works (HD) 構図の学習に写真では無く絵画を選ぶのは、絵画の場合、最初の一筆目から描き手の意思と計算が存在する点で、半ば受け身的に目の前の状況を受け入れたかもしれない写真集よりも、驚きがある。 構図に唯一の正解は無いので、ボナールと同じ構図に矯正する必要は無い。冒頭のJoe…

Leica M2の洗礼と人間露出

LEICA M2 + ELMARIT-M 90mm F2.8 ©2018 Saw Ichiro. 先日購入したM2はSer.1086304、1963年製の様だ。フィルムを巻く以外、操作方法がMデジタルと全く同じなので、最初の一本目からまるで昔からM2を愛用してきたかの様に自然に扱えるのは、まさにライカの美点だ。 早速フィルム3本の現像が上がってきた。どうせフィルムで撮るなら思い切りフィルムっぽいやつを^_^、という事で以前から気になっていたAdox Color Implosionを求めたが、残念ながら既に世界的に入手困難になっていた。代わりにLomoのトイカメラ用?のColor Negative400&100、モノクロはKodak T-max400から始めてみた。Lomoはちょっと昭和感が残る、ガーリーな仕上がりになる、そして安い。もっと変態的な写りを期待したのだが^_^、予想よりは普通だった。 そしてフィルム4本目にして、お約束のM2のフィルムカウンターリセットを早速忘れた(笑)。現在進行形で今何枚目かさっぱり分からない。 LEICA M2 + Summaron 35mm/f3.5 ©2018 Saw Ichiro. フィルム3本中10枚程度、この様な露光漏れの現象が見られ、いきなりフィルム・ライカの洗礼を受けた。どうやら一定の条件下にて、シャッター幕に不具合があるらしい。自分より年上のこんな古いライカで本当に写真が撮れた事だけで嬉しかったし(笑)、酒の肴のつもりで買ったので完全動作しなくても触っているだけで楽しいのだが、ちゃんと整備した方がもっと楽しい事は間違いない。 LEICA M2 + Summaron 35mm/f3.5…

Leica S-E (Typ 006)の問題点と解決策

ほとんど真っ暗になりかけの時に、ミニ三脚に乗せて6秒開いた。ちょっと重量的に荷が重いか。Leica S-E + Leica Summarit-S 70mm f/2.5 ASPH (ƒ/5.6, 6s, ISO 100) ©2018 Saw Ichiro. 今後、多分このブログが、ライカS-Eに関して日本で一番詳しいレビューページになると思う(笑)僕の様な素人意見ではご不満の方もあるだろうが、誰も書かないのだから仕方がない。変な使命感に燃えてきたw 前回はSを持ち上げたので、今日は落としてみる^_^。 S-Eを腰にぶら下げて、軽く山を登ってみた。大した山でも無いのだが、カメラの問題ではなく足腰がガクブルで日頃の運動不足を反省、、でもカメラの運搬は苦にならなかった。昔は腰に刀を二本もぶら下げて、高知から江戸まで何往復も歩いていたのだ。Sごときで音を上げてはいけない^_^。 相模湾を見下ろす。Leica S-E + Leica Summarit-S 70mm f/2.5 ASPH (ƒ/2.5, 1/1500s, ISO 100)…

ライカSで撮ってみた

よく見れば看板にMと書いてある^_^。Leica S-E + Leica Summarit-S 70mm f/2.5 ASPH (ƒ/2.5, 1/125, ISO 100) ©2018 Saw Ichiro. Sは使いにくかったよ!ダメだったよ! 、、と書いておいて内緒にしようか迷うほど、実はSはよかった(笑)37.5MピクセルによりM10以上の描写性能があるのに、写りすぎる感じがしないのだ。 人影の少ない深夜の南青山を、ライカSと少し歩いた。Ilko式の構えを覚えてから、手ブレを防げるだけでなく、右手の負担を心配しなくて済むようになった。ストリートでも全然問題なかった。腰巻きホルスターの恩恵もあり、腕力を鍛える必要はなさそうだ^_^ Leica S-E + Leica Summarit-S 70mm f/2.5 ASPH (ƒ/2.5, 1/125, ISO 800)…

気付いたらLeica S-E (Typ 006)が手元にあった話

こんな僕でゴメンナサイ。 いつもマップカメラ新宿店さんにお世話になっているので、もちろんここで購入。店頭では中古S-Eの取扱が無かったので、初めてマップカメラ・オンラインを利用した。購入前にモノを見れないので多少不安があるが、ポチッた翌日に届いた。何も問題なし。 今日数時間、じっくりS-Eをいじってみて、前回のライカS2-Pのレポートとは少し違った感想がある。Thorsten Overgaard氏のレビューもそうだが、どうしても慣れ親しんだMとの対比で考えてしまい、Sのポテンシャル・ユーザーを脅かす様な文面になってしまう。Sの面目のためにも、自分の買い物を正当化するためにも(笑)今日はポジティブ方向から追記してみる。 Leica Sとは、LeicaのフィロソフィーとLeicaクオリティのレンズをミディアム・フォーマットで享受出来る、世界で唯一の選択肢だ。この甘美で極上の快楽は、どんな苦行や試練も受け入れる覚悟がある者のみに与えられる。 と、そのくらいの覚悟で行くと、意外と余裕だと思う(笑)だいたい、たった一度しか無い人生、ライカ中判の世界を覗いてみたいじゃないか^_^ 僕が考えるライカの哲学を一言で乱暴に要約すると「シンプリシティ」。 シンプルである事。質素である事。時代の潮流やビジネスよりも、本質を求める事。その哲学がライカSを、僕にとって唯一無二の存在たらしめているし、Sにもそれははっきりと反映されている。ボタンが、極限まで少ない。ボディにプリントされた文字に至っては、Mより少ない。(電源部以外、何も書いてないw左の丸い突起は、GPSアンテナ。回そうとしても動かない。これは内蔵して見えなくしても良くない?^_^) 人々にLeica Sの導入を躊躇させるポイントはいくつかあるが、僕が今日感じたり発見したりした事をまとめてみる。 重量の問題 006、007共にボディ重量1260g。重い。確かに重いが、握る角度を工夫すれば、僕の手のサイズでもなんとなくシックリ来る握り方に辿り着きそうだ。先日のマップカメラのレポートでは、僕の中で常にMとの比較があって、ちょっと書き方が大袈裟だったかもしれないと反省。サイズ、重量共に実際はEOS-1DやNikon D5と変わらない。そっちに慣れてる人は全然違和感無いと思う。 少しでも手の負担を軽減するために、ドライビング用グローブを調達。しばらく様子を見てみる。 持ち運ぶ際も、こんなデカイカメラを肩からぶら下げたくない。こんなアイテムを注文してみた。 手ブレの問題 他所様のレビューで、Sの手ブレを防ぐには1/250s以下に出来ないとあった。確かに70mm f2.5 Summarit-Sでも、M式でカメラを構えると、1/125sだと縦構図の時になかなか厳しい。等倍にするとせっかくの超高解像度が台無しなショットがいくつかあった。 しかし左腕を三脚として使う、Ilko氏のアイディアを元に自分なりに工夫してみたら、Sでも手ブレは克服できる!オートフォーカス時にしか使えない技だが、この方法で横でも縦でも1/60sで全然問題ない事が分かった。これで事実上、Sが非現実的なものではなくなった。Ilkoさん、本当に感謝!涙 また、ストロボ使用時はストロボ発光時間が極めて短いので(1/800sなど)、当然だが1/125sでどんな持ち方でも手ブレはまず発生しない。ポートレート撮影時は普通に構えてマニュアル・フォーカスリングをいじりながらで問題ない。 Sの高感度ノイズ いかにも中判!という現代的なビッシビシの絵が欲しい場合は、ベースISO 100近辺しか使えないと思う。そうで無い場面でも、背面液晶ではISO400でも既に残念な感じで、800では壮大なノイズ感が、もはや論外。ここで恐らく、Sの高感度はNGと一般的に評されていると思う。しかし実はここに少しトリックがあって、Sの背面液晶が、実際よりも無茶苦茶ノイジーに表示されるのだ。 同じ絵をMacレティーナディスプレイで見てみると、液晶で見えていたISO800のヒドいノイズが、全然無い。(汗)M10の絵を見慣れた僕にとっても、ISO800はストリートなら全然実用レベルだ。ISO1600では液晶では巨大なノイズに埋め尽くされ、即刻削除の状態に見えるのだが、取り込んだ絵は液晶で見えるISO400以下のノイズ量だ。むしろソールライターっぽいフィルム的な粒子感が心地よく、逆に普段から積極的に運用したいくらいだ。特に白黒はISO1600がカッコイイ。(S2-Pも同じかどうかは不明。) ライカはこの液晶で凄く損していると思う。みんな購入前に液晶で多くを判断してしまうから。もちろんこれはS-E (Typ 006)の話で、007なら恐らくISO3200とか6400とか普通に使えるんじゃないかな。 所有する喜びみたいな、素敵なオモチャ感は、Mほど無い。Mの様な演出もない。箱も普通。…

06 3月 2018

Leica Sとは何者か

ライカ中判デジタル、Leica Sの情報が、Mに比べ極端に少ない。特に日本語圏でSに関して詳しく語っている人は、ネット上では数人しかみつけられない。Sの関連Youtubeもたぶん全部見た。こんなものを買う人は、忙しい一流のプロフェッショナルだけなのか。だいたい僕の様な平民が、趣味の遊び道具として手を出せる様なシロモノなのか。 ライカSについて最近ずっと調べまくっていて、今日マップカメラ新宿店さんで触らせてもらったので(いつもありがとうございます!)途中経過をいつもの如く素人視点でレポートする。   僕の場合、他人の噂よりも山ほど作例を見て自分で判断したいタイプなのだが、作例すらごく限られている。頼りの綱のflickrですら、本当に限られた数人だけがシェアしていて、ライカSの作例、情報が世界的に枯渇している。 コンシューマー向けじゃないから仕方ないかもしれないが、しかしそのお陰で、型落ちライカSシリーズの中古市場は極端な価格低下が起きていて、M240中古とほぼ同等だ。(逆にSを新品で買ったら、リセールバリュー的には厳しいかも。) LEICA FOTOGRAFIE INTERNATIONAL, (LFI)にて、Sマガジンが販売されていたので、過去の全部入りを注文してみた。セットで50ユーロ、ドイツから日本までの送料73ユーロと比較的買いやすく(送料の方が高いが汗)、しかも2月27日に注文したのに、一週間も待たず昨日5日に届いた。コンテンツも非常にアーティスティックで素晴らしく、Sの作例の山!これだけでもう作例はお腹いっぱいになれる。 https://lfi-online.de/ceemes/en/magazine/lfi-year-collections/s-magazine-s-paket-all.html とっても見きれない量が届いた。全部買わなくても良かったかも^_^、4つセットくらいのも確かあったと思う。 もうね、これらの作品を眺めていると、世界のトップアーティスト達がしのぎを削っていて、僕などはため息と共にネガティブな自問自答しか出てこない。「このカメラを買って何がしたいの?」「一体何処に向かっているの?」「馬鹿なの?」w いずれにせよ、どれもスーパーモデルと共に完璧に作り込まれている作品集なので、平民が普通に外で撮ったらどうなるかは参考にならない。 中判のメリット? そもそも中判カメラは、35mmフルサイズと比較して、どういうメリットがあるのか。僕の中判の経験は浅く、ローライ二眼はデスクの飾りになっているだけだし、ハッセル500Cはごく短期間で売却してしまった。僕に中判を語る資格など全然ない。しかしこれらわずかな経験から、中判の凄みを僕は実体験として持っている。 そして35mmのライカMがこれほど素晴らしいなら、中判ライカの描写はどうなってしまうのだろう!と、純粋にとても興味があるのだ。 中判と言うと真っ先に、画素数や解像度の話になる。しかし解像度に関しては、僕はM10で十分満足していて、むしろ「写り過ぎる」事が度々邪魔になったりする。M9の様な油絵の様な質感にいつも憧れているし、写りすぎない絵を撮りたくて、わざとブレさせたり、ズマール50などかなり古いレンズをM10に試してみたりもした。 なので中判は僕が求める方向とは違う様にも思うのだが、ライカMとSの作例を眺めていると、おっ!と僕が思わず目を留める写真が、Sで撮られたものである確率が意外なほど高い。解像度の違い?階調描写の緻密さ?立体感?ボケ量?全部そうなのだろうけど、それら特徴はM10+luxも既に有していて、そこが決め手では無い気がするのだ。 Thorsten…

ライカに似合うカメラストラップ

Mに似合うかどうかは別にして^_^、さっきこれを注文した。納期4週間との事。僕の場合首からぶら下げるストラップより、ハンドストラップを好む時期が周期的に訪れる。理由はタテ構図の時に、長いストラップはいつも邪魔に感じてしまう。人を撮る場合、タテ構図の比率がどうしても高くなる。あと三脚に立てる時もストラップがぶらぶらしていて、引っ掛けて倒してしまわないか心配だ。 http://acru-shop.net/?pid=127126480 でも長いストラップがやっぱり便利に思う事もある。M240まではA&Aの短めのストラップを使っていた。 ちょっと高いがここのストラップが無茶苦茶カッチョいい。Thorsten Overgaard氏ご推薦。 https://rocknrollstraps.com/shop/camera-straps/rock-n-roll-m10-strap-limited-edition/  

日本のライカオヤジ

田中邦衛ではない。 最近買った写真集。"One Mind's Eye" Arnold Newman。 これが、無茶苦茶良かった。ムッチャクチャ良かった!!ブレッソンが構図の「面白さ」としたら、ニューマンは構図の「カッコよさ」だと思う。よく見れば気が付くのではなく、見た瞬間に、ひと目でカッコイイのだ。 ポートレートを志す者は、必ずアーノルドニューマンを隅から隅まで見なければならないと思った。この一冊から、物凄く多くを学べる(はず)。   僕がLeica Mで写真を撮っていると、まれにお会いした事の無い方から叱られる事がある。たまに価格コムなどの匿名性のスレッドを眺めていても、こっぴどくやられてる人が居る。 ・Mにストロボなんて使うな ・Mを開放で使うな(ボケに頼るな) ・写真をクロップするな ・後からデジタル加工するな ・Mでポートレートを撮るな(Mはスナップ専用だ、人はツァイスで撮れ。) この手のお説教を好むのは、どういう訳か決まってハイアマチュアの日本人だ。特にLeicaというブランドの周りには、怖いオヤジが多い(笑)それだけ熱烈なライカ・ファンという事だろう。昭和のライカオヤジの博学には頭が下がるばかりだが(自分も昭和のライカオヤジだがw)、どうもこの手の説教は、写真云々以前に、日本人の風習、民族性に関わるように思える。建設的で的確なアドバイスだったら本当に有り難いのだが。 有名なニューマンのピカソ像。大胆なクロップにより、最終完成形が撮影時に想定していたものと全く違うものになっている。 欧米のフォトグラファーのインタビューを聞いていると、その中でかなり高い確率で、誰もが口にするキーワードがある。それは"Unique"だ。Uniqueは日本語のユニークの意味で使われる事もあるが、英語圏では多くの場合、「他に類を見ない,比類のない,独特な」という良い意味で用いられる。 他人がカメラをどう使おうが、それについてとやかく言う人などいないし、むしろ変わった使い方から作画の独自性を求めている様にすら見える。 かつて日本美術の独自性が世界的に脚光を浴び、西欧文化に大きな影響を与えた時代があった。こんな事で大丈夫なのだろうか。。。彼らのお説教を眺めるたびに、将来の日本の文化的競争力に一抹の不安を感じなくもない。 Michael Kennaも本当に素晴らしいな、美しいな。。。英語だからって、すぐに立ち去らないで欲しい。世界はとんでもない才能に溢れている。 しかし日本のライカオヤジが強い口調で主張する、これらの意味は、僕も一応分かっているつもりだし、人に強要すべきかどうかは別にして、理にかなっているとは思う。 最近僕はLEICA APO75mmが気になって調べていたのだが、それはもちろん中望遠のキャラクターが欲しいからだが、それと同時に僕の場合、実際の所は50mmでもほんの少し画角の余裕が足りず、構図の自由度を失っているパターンが結構多い。 相手が静止しているモノならまだしも、人を撮る場合には、モデルの最高の表情や形と、自分のフレーミングやその他のタイミングが、完璧にマッチしたスーパーショットなど、そう出会えるものではない。僕の乏しい感性をフル導入して構図を意識したとしても、現場ではなかなか気づけ無い事も多い。 最もシンプルな解決策としては、クロップ前提で少し画角を広めに撮っておいて、後からゆっくり構図を吟味するニューマンスタイル。それが今の僕には一番合理的だし、現実的と思うに至った。 そうなると、浮上してくるのがライカ中判、Leica S。70mmレンズのキャラクターを備えながら約50mmの画角が得られる。上のピカソの大胆過ぎるクロップも、中判だからこそとも言える。…

現代デジタル・ライカで速射性を考える

Leica M10 + Leica Summilux-M 1:1.4/50 ASPH. (ƒ/2.0, 1/90, ISO 100) ©2018 Saw Ichiro. クラシック・ライカの速射性は以前、アンリ・カルティエ・ブレッソンの「晴れた日はシャッタースピード1/125s、絞りf8、距離は10feet(5m)に固定」していた逸話から考察してみたが、露出計が内蔵されている現代のデジタル・ライカで、最も合理的な方法とは何かを考えてみた。 ブレッソンがf8、1/125sとしたのは、f8ありきで1/125sが決まったと僕は考えている。マニュアル露出は絞りで行う方が速いため、SSダイヤルは1/125s固定。f8は彼のエルマー5cm f3.5の絞りのちょうど中間地点であり、f8で待機していれば絞りだけで明暗二段づつのマージンが取れるからだ。 f4〜f16をどれか選べと言われると、やたら選択肢が多く難しそうに感じるが、f8を中心として、太陽方向にカメラ向けるなら4クリック左に回し、日陰に向けるなら4クリック分右に回す。(半段刻みの現行レンズの場合。クラシック・ライカレンズはもっとシンプルに一段刻みだ。)ちょっと開けるか絞るか、もっと開けるか絞るかと考えると、とたんに簡単になってくる。ストリートにおいてf5.6とf8.0の被写界深度の違いなどどうでも良く、露出と速射性だけを求めた非常にシンプルな理論であった気がするのだ。 この仮説が正しいとしたら、これこそマニュアルの速射性において最も合理的な解だし、被写界深度的にもピントを外すリスクを軽減できる。しかし、このやり方だと特に現代のアスフェリカル・レンズでは全面がバキバキに解像してしまい、立体感や柔らかさと言った表現とは少し違ったものになる。 ズミルックスの開放、つまりf1.4は被写界深度が浅いのでストリートではピントを外すリスクは高いが、しかし狙った所にドンピシャでピンが来た時の猛烈なシャープネスとフワトロが3Dで共存する美しさには、代えがたい独特の魅力があるのも事実。三振覚悟でホームラン狙いの長嶋茂雄打法と言うべきか。 そこで僕は必殺技を考案した。「絞り回し上げ」ww、もしくはAutomatic Aperture Rotation, 略して「AAR」だ(笑)名前はなんでもいいが、とにかくライカ本来の速射性とズミルックス開放の美味しい所を、瞬時に切り替えながら両方得ようという作戦だ。 昼間野外の場合。まず、SSダイヤルは「A(オート)」に固定。つまり絞り優先。絞りの初期設定は開放。ISOもAuto。 普段はゆっくり開放のふんわり描写を楽しむ。そして、例えばこちらに向かって走ってくる子供など、精密なピント合わせが不可能な被写体をみつけたら、絞り回し上げの出番だ。 カメラを下ろしている状態で左手で絞りリングを掴む。この時親指をレンズの頂点、人差し指をレンズの下側を支える様に掴む。(親指と人差し指が垂直)そのまま流れにまかせて絞りリングを左に回しながら、顔の前にライカを右手で持ち上げ、親指と人差し指が水平になる時、自然とf8付近にセットされる技を会得した。(と言っても2,3回やってみただけだがw) これで絞りの目視無しでズミルックスを開放からf8辺りに瞬時にセット出来る。タイムラグほぼゼロ。あとは通常通り、ピントリングに持ち替えて、被写界深度がカバーしてくれる事を期待して、ピントはラフで撮る。撮り終わったら開放に戻す。 結局シャッタースピードAutoに頼る訳だが、この方法の最大のメリットは、絞り開放の風合いと速射性の共存が、速攻で絞りをクルっと適当に回すだけという点に尽きる。絞りを変更した分のSSダイヤル補正を手動でやっていたらシャッターチャンスを逃すので、やはりオートに勝手にやってもらえる方が都合がいい。 ISOまでオートにする理由は、うっかり絞りを適当に回しすぎた場合、ISO100固定だとシャッタースピードAが1/60sを切ってしまう可能性があるからだ。普通はISO100、F8なら日向なら1/125sを切らないはずだが、勢いでF11とかに達して、かつ日陰にカメラを向けて撮ってみたら1/30s以下でチャンスを逃しちゃった、という事故をISO…