Appleが自社製ディスプレイの販売終了したのは2011年。現在AppleストアではLGのディスプレイが2機種、販売されている。僕は今までほとんどディスプレイに関心が無かったので、MacBook Proのレティーナで十分と思っていたが、これがjpgの8ビットすら満たしていないと分かり、10ビットディスプレイが少し気になり始めた。
ちょっと調べた感じでは、そもそもMacのThunderbolt 3もしくはUSB Cに対応したディスプレイの選択肢はほとんどない。アップルストアのLG UltraFine 4Kと5Kモデルは色深度の詳細な記載が無いが、4kモデルが8bit、5kモデルが10bitと確認した。
LG以外のUSB C&10bit(10億色)対応ディスプレイとしては、BenQ SW271(4Kモデル)が評価が高い様だ。(今日のトップの写真)同じ27インチのLG UltraFine 5Kに近い価格設定だが、しっかりした遮光フードが付属していたり、出荷時のキャリブレーション済み、ノングレアパネル、Adobe RGBカバー率99%(sRGB100%)など写真編集用として全ての条件が申し分ない。両方ともコスパが高く、多いに迷う所だ。
外部10bitディスプレイの能力をフルに発揮するには、コンピューターのGPUが10bit出力をサポートしていなければならない。8bit弱?のレティーナディスプレイを持つMacBook Pro(2017)が、外部10bitディスプレイに正しく対応しているのか、ネット上でほとんど正確な記述がなく、仕方無くアップルストアに電話したらなんと店員さんも誰も知らない。オンラインストアの購入サポートに確認してようやく13インチ、15インチモデルいずれも問題なく対応している事が分かった。
ちなみにjpegに書き出す際に、LightroomでもCapture OneでもカラープロファイルがAdobeRGB、sRGBと選べるのだが、貴方はどちらを選択しているだろうか。僕は何も考えずに適当にsRGBを選択していたのだが、AdobeRGBの方が色再現範囲が広く、より豊富な色を表示できる。無知とは恐ろしい。
出典:Studio9
しかし市販の液晶モニターのほとんどがsRGB基準なので、印刷前提でなければAdobeRGBは現状はあまり意味をなさないどころか、むしろAdobe RGBモードで書き出したjpgをsRGBしかサポートしないディスプレイで表示すると、意図した色とは異なる色に表示される場合があり注意が必要だ。
印刷を考えるならAdobeRGB、そうでない場合はsRGBを推奨している人も居た。こうやって人は、だんだんとマニアックな領域に足を踏み入れていく(笑)しかしiPhoneのアプリ現像のみで、あちこちの賞を取りまくっている先輩諸氏も居たりして、ディスプレイの良し悪しと良い写真とは多分、関係ない^_^
むしろ大画面で微細な部分にこだわるより、小さい画面で大局を見渡せる方が思い切った行動に出やすかったり、普遍的な作品を作りやすいのかもしれない。それでも他人に見せる以前に、写真は本来自分で楽しむためのものだし、美しいディスプレイはやっぱり日々の生活をちょっとだけ豊かにしてくれる。
MacBook Proのレティーナと合わせてデュアル・ディスプレイ環境にしたら、片側はグリッド表示、片側は全画面表示なんてしておけば、編集作業がとっても快適になる気がする。どうしようかなあ。
ある日の葉山の夕焼け。色は強調しているが、僕の記憶としてはこんな凄い空だった。Leica S-E (Typ006) + Leica Summarit-S 70mm f/2.5 ASPH (ƒ/5.6, 1/30s, ISO 100) ©2018 Saw Ichiro.