Leica M Typ240

Leica Mの機種別・メリットとデメリットまとめ

Leica S-E + Leica Summarit-S 70mm f/2.5 ASPH (ƒ/11, 1/125s, ISO 100) ©2018 Saw Ichiro. 最初は誰しも「ライカ+自分」の実験段階から始まる。もう少し発展すると、次第に「自分+ライカ」つまり道具の恩恵にあやかりつつも、主体は人間である事を意識する様になるし、またそうあるべきだ。最後は「自分+カメラ」、もはやライカであるかどうかは重要では無い段階に、至らなければならないと僕は思っている。 Leica S-E + Leica Summarit-S 70mm f/2.5 ASPH (ƒ/2.5, 1/60s, ISO 1600) ©2018 Saw…

カルティエ・ブレッソンの教えをM10でやってみる

撮影前に気合を入れる(笑)HASSELBLAD 500C, Makro Planar CF 120mm F4 T* 設定は全く覚えていないw by ichiro いよいよ仕事が忙しくなってきたので、またこのブログに現実逃避することにする(笑) この秋に手放したHASSELBLAD 50周年記念 500C & Makro Planar CF 120mm F4 T*で撮った最後のフィルムの現像が上がって来た。現像に出そうと思いながら数ヶ月間、使用済みフィルムをバックに入れたまますっかり忘れて持ち歩いていたら、カビが生えてしまった(笑)。それだけM10が面白かったとも言える。汚らしいのでアンダーにして誤魔化す。 HASSELBLAD 500C, Makro Planar CF 120mm F4 T* by…

ライカの内蔵露出計

ドイツベルリン。宿泊していたお宅で、ママが僕のライカを見て素敵なコレクションを引っ張り出してきてくれた。Leica M + Leica Summilux-M 1:1.4/50 ASPH. (ƒ/2.4, 1/90, ISO 640) ©2017 Saw Ichiro. 「だってマニュアルだしなあ」とライカに興味はあっても使いこなす自信が持てない人のために、是非ここで紹介してみたいと思っていた。実は、ライカのマニュアル露出は「超」カンタンなのだ。ライカの優れた内蔵露出計がマニュアル操作性を著しく簡単に、便利にしてくれている。 M10のファインダーをiPhoneで撮ってみた。 絞りもSSダイヤルも同じ方向性に工夫されているので、好きな方を▶︎ ◀︎の向きに回すだけ。もちろんM10で新設されたISOダイヤルも同じ理論に従っている。つまり、ファインダーから目を離すことなく、f値などの数値を意識する事もなく、極めて直感的に操作出来る。 物凄いシンプルなシステムだが、これ以上に優れた方法が他にあるだろうか。覚えなきゃいけない事は何も無い。一度理解してしまえば小学生でも扱えるカメラなのだ。いや重さが無理かな。 (Leica M6以前は露出計が無いためSSダイヤルの方向性は逆だった。) ただ、絞りの場合は回し切ると止まるので、それでも適正露出に満たない場合はISOに手を伸ばす事が出来るが、SSダイヤルは無限に回る。当然、気持ちよくクルクルやっていると気づかないうちに1/2sとか1sとかに至って、ノイズリダクション処理が始まり完全にシャッターチャンスをロストする(笑) それでもここは芸が細かいライカで、ダイヤル最後のAと1/4000sの間はクリックが若干硬くなり、一周して1/4000sに至る事故を防ぐ気配りがなされている。反対回しの場合には、今度は最後のAとB(バルブ)の間で軽いストッパーがかかる。(要は境界点であるAから外に出る時にのみ反発力が増すカラクリ)こんなマニュアルにも書いてない部分にまで、人知れず手間とコストをかけているライカに拍手を送りたい。 その前にB(バルブ)に至ると▶︎ ◀︎マークが消失して気づける様にもなっているので、よほど慌ててない限り、ここを誤って突き進む人はいない。いずれにせよSSダイヤルで露出をコントロールする際には、予め適切なISOを設定しておく事が大切になってくる。 SSダイヤルをA(オート)にすると、▶︎ ◀︎マークがシャッタースピードの数字に変わる。古典的な時限爆弾みたいな赤い数字が、なんとも味わい深い(笑) 表参道の窓。Leica M typ…

ライカ病

Leica M10 + Leica Summilux-M 1:1.4/50 ASPH. (ƒ/2.0, 1/2000, ISO 100) ©2017 Saw Ichiro. クリアで写実的な美しさを求めてM10を手に入れると、また油絵的なアート性を求めてM9が気になって仕方がない。中判カメラの様な立体感を求めてノクチルックスの作例を探し回り、最高峰の解像度を求めてアポズミクロン50のローンのシミュレーションする。気がつけば、毎日なんとなくライカの事を考え、ライカのヤフオクを見て、ライカの作例を眺めている。これを、ライカ病と呼ぶ。 これに抗う方法は一つしかない。しばらく、我慢する。 数ヶ月経つと、好奇心の矛先が少しそれる。我慢しているうちに、買う寸前まで行ったアポズミクロンを留まる事が出来たし、多分もう少し我慢するとノクチルックスに130万円投資する危険を回避する事が出来る。もちろん正気の沙汰では無いことくらいは分かってるが、ノクチにしか撮れない世界が、そこにはある。 Leica M10 + Leica Summilux-M 1:1.4/50 ASPH. (ƒ/1.4, 1/60, ISO 500) ©2017 Saw…

ライカM10は極上だった

Leica M10 + Leica Summilux-M 1:1.4/50 ASPH. (ƒ/8.0, 1/125, ISO 100) ©2017 Saw Ichiro. 僕は自分をアーティストだと思っていない。そうありたいという願望はあるが、Leicaがどうとかレンズがどうとか言ってるうちはダメだろう。 わ、凄い解像度!とか色味が美しい!とかカメラから出てくる絵に喜んでいるうちは、カメラの性能を楽しんでいる実験の領域だ。道具が手足となり、空気の様にカメラの存在を意識しなくなった時が、ようやくスタートラインではないかと思う。僕は昔から不器用で遠回りするタチだ。まあ気長にやろう。 かと言って道具はやはり、使い手自身を成長させてくれる。少なくとも、使い手の意識レベルに大きく影響する経験は、僕は今まで何度もある。 アルファロメオ・オーナーは納車された日から突然「アルフィスタ」になる。最初は照れや気負いがあっても、ピッカピカの真っ赤なクルマに一年も乗り降りするうちに、実に不思議なことに、着るものや考え方、時に立ち居姿まで、知らず知らずに少しづつ、それに見合う人になっていく。BMWやメルセデスも同様に、人間の方を変えてしまうほどに、モノ自体が「哲学」という強いオーラをまとっている。 ライカにもそんなオーラがある。僕に「写真」について真剣に考えさせてくれたのは、Leicaそのものだった。 元々僕は他人の作品にほとんど興味が無かったし、過去の偉大な先人から真摯に学ぶ気持ちすら起きない、怠惰な人間だった。しかし道具をじっくり眺めて、じっくり触って、考える。そんな時間が長いほど、カメラについて、写真についての思考が少しづつ深まっていく。 M10のRawとjpgを比較 今日はNissinストロボを使ってM10のRawとjpgを比較してみた。アマゾンから届いた中国製の安いソフトボックスを使用。ストロボはDi700Aを1灯のみ、面倒なので反射板も無し。ホワイトバランスは「フラッシュ」。 Leica M10 + Leica Summilux-M 1:1.4/50 ASPH. (ƒ/8.0,…

M Typ240とSummaron 35mm/f3.5

M10購入のために手放してしまったM Typ240。シルバークロームも非常に美しかった。M10を手に入れてようやく、今なら両者を客観視出来るが、MにはMでしか撮れない質感があった。 どちらが上とかも言いにくく、如何ともしがたい魅力が両者ともにある。普通はデジタル製品の場合、新機種が出たら過去の製品はほとんど無価値になってしまうが、ライカは一概にそうとも言えない所が悩ましい。そしてMとズマロンとの組み合わせは、何を撮っても勝手にカッコよくしてくれる、魔法?の組み合わせだった。 ちなみに上の写真はハッセルブラッドで撮った。 Leica M typ 240 + Leica Summaron 35mm/f3.5 (ƒ/3.5, 1/60, ISO 1600) ©2017 Saw Ichiro. 高性能な35mmを求めたら普通はSummilux 35mm ASPH.あたりに行き着くはずだが、50mmがメインで、35mmは時々しか使わない僕の様な人種には、ズマロン35mmは理想的なレンズだ。なにせ小さくて軽いから、いつでもバックに放り込んでおける。見た目もビンテージ感満載でカッコイイし、絵も最高だし、何より安い。確か僕は4万くらいで素晴らしい状態のモノをヤフオクで落札した。 ライカ入門として35mmを勧める人が多いが、それはある意味理にかなっている。50mmよりも被写界深度が圧倒的に深く、適当に合わせてもピントを外しにくいからだ。特にズマロンF3.5は顕著で、かなりルーズに撮りまくれるので、たまに使うとなんて楽なんだろうと思う。5m辺りにピンを置いておけば、むしろほとんどの場面でピント合わせは必要無いくらいだ。 僕にとって35mmは主に室内用だから、F3.5というのは暗い室内での用途としては矛盾しているとも言える。M10なら高感度耐性が高いので問題無いが、F2.8ズマロンも存在するので、本当に室内メインの人はそっちの方が無難かもしれない。まあ高感度ノイズもズマロンの絵を引き立ててくれるので、僕は全然気にしない。F3.5モデルとF2.8モデルの写りの違いは、僕は比較した事が無いので分からない。 前回の記事でズマロンの味と書いておきながら、全然そういう雰囲気の写真では無かったので、以前Mで撮ったものをいくつか紹介します。あるスタジオの写真撮影とウェブ制作を頼まれた時に撮ったものだが、現代のレンズではこうならない。M Typ240でなくても、また違うものになっていたに違いない。M10でズマロンを使うとどうなるのかは、もう少し研究が必要だ。 Leica M typ 240…

Leica M10が来て二週間後のレビュー

Leica M10 Black Chromeを買ったので、これを機会にブログなんかを作ってみた。特に日本語はまだまだM10に関する情報は少ないので、皆が書いてない事を中心に少し書いてみようと思った。 今年に入ってM9P、M Typ240を経て、これで3台目のライカボディだ。M9PもM Typ240も中古だったので、M10は初めての新品ボディ。立て続けに3台も買い替えるなど自分でもどうかしてると思うが、僕がLeica Mにこだわる理由は、巷で言われる様にレンジファインダーの速射性や、撮る楽しさ云々というよりは、日常的に持ち歩けるサイズの優れたカメラを求めた結果だった。 以前はキャノンやソニーのフルサイズ機を使っていたが、同じ人間が撮ってもライカは時々、予想以上の上質な質感、濃厚な発色、美しい階調と立体感を与えてくれる。写真を愛する者として、大切な人、モノ、シーンを撮る時に、可能な限り美しく残したい。生涯手元に置いておきたくなる様な、素敵なカメラを相棒としたい。僕にとって、Leica Mはまさしく、そんな想いに答えてくれるカメラだった。 実際の絵は他人から見たら、もしかしたら取るに足らない違いかもしれない。しかし自分自身が信じる道具で、自分自身が納得出来る事が、僕には必要だった。ハッセルブラッドも所有しているが、ハッセルはやはり、大きく重かった。やがて外に持ち出さなくなってしまった。僕にとって、コンパクトである事は、絶対条件となった。 仕事中に写真を撮って遊んでいる音響。Leica M10 + Leica Summilux-M 1:1.4/50 ASPH. (ƒ/1.4, 1/60, ISO 200) ©2017 Saw Ichiro. M10の箱を開けた時、実はM9P、M Typ240ほどの感動は無かった。細かな違いや改善点はもちろんたくさんあるが、そのオーラというか、存在感、高級感、所有欲を満たす感覚は、M10は今までのデジタルライカと全く同じだからだと思う。箱も全く同じだった。今までよりちょっと性能がよくなったライカ。そこに対して90万円を捻出したのは、果たして正しかったのだろうか?フジXシリーズなら、70万円のお釣りが来る。そんな事をぼんやり考えながら、M10を撫で回していた。 今までと少し、違った感覚もあった。M9PとM240は、宝物の様に大切に取り扱っていた。でもM10は、そういう気持ちにならない。もっとラフに、純粋な道具として使い倒したい方が勝るのだ。多分、M240までは、近い将来手放す日が来る事を直感的に感じていたのだと思う。だからリセールバリューを常に気にしながら使っていた。実際そうなった。M10は、これこそ長く使える!という確信があるのだ。もしかしたらこれが自分にとって最後のライカ・ボディになるかもしれない、そんな予感があるから、ボロボロになるまで使ってみようと思えたのだ。 弟と友人。Leica M10 +…