2018年5月13日 イチロー

Japan Leica User Group (JLUG)


digestif. 食後酒が注がれるのを待つグラス。Leica S-E (Typ006) + Leica Summarit-S 70mm f/2.5 ASPH (ƒ/4.0, 1/15s, ISO 400) ©2018 Saw Ichiro.

フェイスブックのLeicaグループのオフ会に初めて参加させて頂いた。Japan Leica User Groupの参加者は現在340名、毎日かなりの写真が投稿され、日本のライカグループとしては最も熱いグループの一つと思う。5月9日の駒沢の高級イタリアン、イル・ジョットさんでの楽しい時間は、あっという間に過ぎ去った。


精悍!このテーブルの総額を考えると恐ろしい^_^ この中の二台持って帰って良いと言われたら、どれを選ぶだろう(笑)ちなみに真ん中のS-Eと左後ろのM2が僕のだ。iPhoneのLRアプリを初めて使ってみた。

参加されている方々は世界中のいいねを欲しいままにする超ベテラン勢にも関わらず、ライカ一年生の新参者の僕を暖かく迎えて下さった。(いやもう二年生かな?^_^)恥ずかしながら、このブログを見て下さっている方も少なくなく、本当に勘弁してもらいたい(笑)

最近は撮る枚数が多すぎて、現像やアウトプットが常に追いついていない。そのため毎日の様にグループに投稿している事もあり、以前から何度もメッセージ等でやりとりさせて頂いている方々だ。

全員この日が初めましてだったが、先輩方のプロフィール写真はいつも拝見しているし、まるで以前から良く知る方たちとお会いしている様な居心地の良さがあり、リラックスし過ぎてしまった。^_^ 僕の気づかぬ所で様々なお心配りがあったのだろう。


ワイングラスを狙う井熊さん。Leica S-E (Typ006) + Leica Summarit-S 70mm f/2.5 ASPH (ƒ/2.5, 1/30s, ISO 400) ©2018 Saw Ichiro.

会では実に様々な事を教えて頂いた。特に印象に残ったのは、皆様のライカの美しい事!物凄く丁寧に道具を扱われていて、ちょっと反省した。当然ながらどの方も写真に対する深い考察と歴史をお持ちで、得るモノが多い。

こんな素晴らしい会は毎月やってもいい^_^。お店も貸し切りにして下さり、イルジョットさんのお食事も大変に美味しかったのだが、正直言うと、僕はライカの話に夢中になり過ぎていて、胸いっぱいで食事を味わう余裕など無かった(笑)でもお肉料理の焼き加減が究極的だった事は、はっきり覚えている。


ichiro^_^。僕を撮って下さったのはグループでいつも特にお世話になっている、Tokoyo Takashiさん。画家であり絵画の先生でもあり、MMを愛用されている。Tokoyoさんは今回の会の主催者でもある。写真に頂くコメントのクオリティが凄まじく、僕にとっては正にオンライン写真教室だ^_^ これはLEICA X VARIOで撮って下さった。


こちらの一枚はJapan Leica User Groupの代表、福井慶則さんが撮って下さった。会のために関西方面からお越し下さった。僕がここに居るのは、福井さんがこのブログに一通のメッセージを下さった所から全てが始まった。ああ、なんと有り難い出会いだろう!これはライカレンズを装備したスマートフォン、Huawei P20 Proで撮って下さった。気恥ずかしいが僕にとっては大切な一枚だ。

世界中のLeicaフォトグラファーが審美眼を競い合う「THE LEICA MEET」の今月のベスト・セレクションに、先日のM240の作例で紹介させて頂き、この会にも参加されていた岡馬さん、そして銀座の街の撮り歩きに誘って下さったTomimatsuさん、そして上のichiro写真を撮って下さったTokoyo先生と、JLUGから3人も選ばれていた。なんと恐ろしいグループだ。そういう方たちに撮ってもらえる幸運なんて、そうそう無い。

Leicaは人知れず、目に見えない所までオーナーへの想いが行き届いた道具だが、その使い手もまた、みな同様の誠実さと志を備えた人物である事を知った。昨年いきなりM9Pを間違って買ってしまった時には、ライカを通じてこの様な機会に恵まれるとは想像もしなかったが、Leicaを選んだのは正しかったと、この日確信した。この場を借りて心から感謝申し上げます。

なんと素敵な視点!!M10ユーザーのKento Izumiさんの美しい一枚をお借りした。これが僕のM2の最後の写真となった。状態をチェックして下さっているのは、大御所の笠井さん。

結局、僕のM2は露光漏れの問題で、返品と相成ってしまった。特に古いクラシック・ライカの場合は、既に5〜60年という時間が経過していたりして、ライカの様な精密機械はチェックしなければならない項目が実に多い。現像から上がってこなければ分からない事も多く、一週間程度では完璧な動作チェックなど、よほど精通していないと難しい。

今回得た教訓は、、、

クラシック・ライカは、整備済み・保証付きのモノを買った方がいい^_^。

このM2とはたった2週間ちょっとのお付き合いだったが、本当に素敵な思い出だけが脳裏に焼き付いている。今は亡きM2が愛おしい。別にちょっとくらい不具合が合っても良かったんじゃないか。そんな後悔の思いもある。また気長に出会いを探そう。

 

ライカの色深度

ライカの楽しみ方が、最近少し分かってきた気がする。僕にとって、撮影時に撮っていて楽しいのはMで、現像時に楽しいのはS、そして酒の席で手元でいじって楽しいのは、フィルムライカ^_^。

中判のライカS-Eの階調表現が豊かに見えるのは、Sの階調が16ビットだからなのか?という話題が出たので、気になったので調べてみた。(ちなみに最近の僕の現像は、Sの階調を殺す方向に突き進んでいるので参考にしないで下さいw。汚くしたSの絵がスキ。^_^)

8bit=256色xRGB3色= 1,677万色
10bit=1,024色xRGB=10億7374万色
14bit=16,384色xRGB=4,398億色
16bit=65,536色xRGB=28兆色

Leica Mシリーズは14bit、Sシリーズは16bitという事になってるのだが、Sの場合もRawの16bitを維持するにはTiffやPSD等で保存する必要があり、jpgに変換した場合は等しく8bitになる。

4k,5k iMacの特殊な大型レティーナモデルは10bit、10億色対応だが、それ以外のMacbook Proなどのレティーナは現在も数百万色と公表されていて、意外にも恐らく7bit相当ではないかと思われる。

オリジナルの30%以下まで縮小したMとSの階調の差を、Macbook Proのレティーナ・ディスプレイで目視出来るかどうかは、この数字だけ見れば理論的には微妙なはずなのだが、そこは確かに、主観を抜きにしても何かが違う気がする。

音の世界も人間の耳は既存の理論を超えて、はっきりと差異を認識する事例が後を絶たない。写真も同様に、世間ではまだ認知されていない様々な現象が存在するのは、ごく自然な事かもしれない。

この日の僕のモチーフは、気づけばワイングラスばっかりだ(笑)Leica S-E (Typ006) + Leica Summarit-S 70mm f/2.5 ASPH (ƒ/4.0, 1/15s, ISO 400) ©2018 Saw Ichiro.

問題は、構図だ!
フォトグラファーに向くディスプレイはどれだ 2018年編
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Leicaのススメ

ライカを買いたくない人は、読まない方がいいやつ

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Leicaオーナーになるということ

このブログに訪れて下さっている方の中には、まだLeicaを所有していないが、実際ライカってどうなの?と興味がある方も多いと思う。もしも今日、貴方は念願のLeicaを手に入れたとする。その日は恐らく、何ヶ月経っても、何年経ったとしても、貴方にとって忘れられない一日になるに違いない。

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Leica Mの機種別・メリットとデメリットまとめ

最初は誰しも「ライカ+自分」の実験段階から始まる。もう少し発展すると、次第に「自分+ライカ」つまり道具の恩恵にあやかりつつも、主体は人間である事を意識する様になるし、またそうあるべきだ。最後は「自分+カメラ」、もはやライカであるかどうかは重要では無い段階に、至らなければならないと僕は思っている。

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世界で最も愛されるカメラ(改定)

世界で最も投稿されているカメラをFlickrのカメラファインダーで見てみると、本日付けでダントツでiPhoneだ。2位がキャノン、3位ニコン、4位SAMSUNGのギャラクシー、5位のソニーと続く。フジは7位でライカは15位だった。

Leicaレンズの話

レンズ選びの参考になるかも

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今度はSummilux 50mm F1.4 を考え直してみる

ズミクロンを押した直後に恐縮だが^_^、先日のJLUGの集まりで先輩方のレンズを触らせて頂いた勢いで、久しぶりにズミルックス50を購入してしまった。初代と現行第4世代を経て、今回は第2世代を選んだ。そして悟った。やっぱズミルックス50はむちゃくちゃ面白い!

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ズミクロン(Summicron 50mm/f2)を考え直してみる

APO-SUMMICRON-M F2/50mm ASPH.登場以降、なんとなくその廉価版的な存在になりつつあるノーマル・ズミクロン50が、今どんな意義があるのか再考してみる。ちなみにアポ50が価格コムで現在99万円、ノンアポが30万と3倍以上の価格差がある。

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Leicaレンズ沼の攻略法(入門編)

「ライカを買いたいが何がオススメか」と問われたら、ほとんどのライカ・ユーザーは、待ってましたとばかりに、うざいくらいにウンチクを披露しながら懇切丁寧に教えてくれるはずだ(笑)僕も含め、普段からそんな事ばかり考えてる連中だ。

ピーチ先生の構図の添削

ピーチ先生にichiroの構図のダメさをボコボコに指摘されまくるシリーズ。電子書籍も販売中(^^)

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ご報告:ピーチ先生の「構図の添削」が電子書籍になりました^_^

皆様、お元気ですか?実に5ヶ月ぶりに記事を書いてみている。この間、写真遊びを若干控え、ちょっと仕事なんかしていたが^_^、その中でもいろんな事があった。愛機のLeica S-Eに小さなCCDトラブルがあり、ドイツ行きになり3ヶ月間フジXで頑張っていた事、仕事の関係で久しぶりに渡米し、NYで少し写真を撮った事、そしてマッハ新書から、ピーチ先生の「構図の添削」を出版させて頂いた事だ。

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構図の添削3

JLUGで普段からお世話になっている小山 裕之さんが、ピーチ先生の構図の添削を受けてみたいと謙虚に仰って下さった^_^。3枚の素敵なお写真をお預かりしたので、御本人の許可を頂きこちらで一緒に考えてみたい。

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構図の添削2

前回のピーチ先生の構図の添削が思いのほか好評で^_^、むしろベテラン勢の面々が面白がって下さる様だ。敬愛する先輩諸氏から続編をやれと仰せつかったので、今日は一枚に絞って書いてみる。この一枚を改善するとしたら、貴方ならどう処理してOKとするだろうか。

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構図の添削

先日、構図改善大作戦でちょっと紹介したが、最近の僕の写真が現役デザイナーにどの様に指摘されたか、いくつか例題を出してみる^_^。まずは写真を貼って、その次に構図の添削付きを順番に並べるので、答えを見る前にどこを改善すべきか、是非貴方も僕の駄作を添削してみて欲しい。

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問題は、構図だ!

いつも注釈しているがこのブログはベテランの方を対象にしていない。不器用な素人の自虐ネタを赤裸々に書いているだけだが、それなのにたくさんのベテランの方から心温かいメッセージを頂き、謝りたい気分になる(笑)今日も、写真や絵画の専門教育を受けた事の無い、僕と同じくらいの平民の方々ための、構図を改善する初歩的な方法を思いついたので^_^、自分なりに書いてみる。

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日本のライカオヤジ

最近買った写真集。”One Mind’s Eye” Arnold Newman。これが、無茶苦茶良かった。ムッチャクチャ良かった!!ブレッソンが構図の「面白さ」としたら、ニューマンは構図の「カッコよさ」だと思う。よく見れば気が付くのではなく、見た瞬間に、ひと目でカッコイイのだ。

Leica M型の使い方

オーナーは教えてくれない、ライカは実は超カンタンな件

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現代デジタル・ライカで速射性を考える

クラシック・ライカの速射性は以前、アンリ・カルティエ・ブレッソンの「晴れた日はシャッタースピード1/125s、絞りf8、距離は10feet(5m)に固定」していた逸話から考察してみたが、露出計が内蔵されている現代のデジタル・ライカで、最も合理的な方法とは何かを考えてみた。

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カルティエ・ブレッソンの教えをM10でやってみる

いよいよ仕事が忙しくなってきたので、またこのブログに現実逃避することにする(笑)この秋に手放したHASSELBLAD 50周年記念 500C & Makro Planar CF 120mm F4 T*で撮った最後のフィルムの現像が上がって来た。現像に出そうと思いながら数ヶ月間、使用済みフィルムをバックに入れたまますっかり忘れて持ち歩いていたら、カビが生えてしまった(笑)。それだけM10が面白かったとも言える。汚らしいのでアンダーにして誤魔化す。

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ライカの内蔵露出計

「だってマニュアルだしなあ」とライカに興味はあっても使いこなす自信が持てない人のために、是非ここで紹介してみたいと思っていた。実は、ライカのマニュアル露出は「超」カンタンなのだ。ライカの優れた内蔵露出計がマニュアル操作性を著しく簡単に、便利にしてくれている。

写真に向き合う人のための登竜門

いろんな人からイイこと聞いたり実験したりしたのでシェア

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写真は「滅びの美学」

以前、友人が教えてくれた「貴方は何のために写真を撮るのか」の中に多くのヒントがあったのだが、それでも僕の足りない頭では未だモヤモヤしていた。ところがある日、美輪明宏さんの美しいお言葉の中に、僕の知りたかった答えの全てがあったので是非ここでご紹介したい。

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世界に羽ばたけ!LFI、Leica Meet(最終回)

何かのセレクションに入選したり、いいねを頂いたりするのはとても嬉しいし、光栄な事だ。しかしいいねを獲得する事自体が、写真を撮る目的になってはならないと僕は思っている。クライアントが喜ぶ作品が求められる商業写真家と違って、我々写真愛好家は、自分のためだけに写真を楽しんでいい特権がある。

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貴方は何のために写真を撮るのか

「何のために写真を撮るのか?」「何を撮りたいのか?」
貴方はこの問いに、なんと答えるだろうか。
今日は僕にとって、また写真愛好家にとってとても大事な事を教わったので、是非ともここで共有したい。

カメラ機種別・記事まとめ

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Sigma fpL

L1020739

Hasselblad X1D II

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Leica S

M9-P

Leica M9

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Leica M Typ240

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Leica M10

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道具編

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天体観測

問題は、構図だ!
フォトグラファーに向くディスプレイはどれだ 2018年編