3月 2018

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貴方は何のために写真を撮るのか

真夜中の千鳥ヶ淵。6秒も開いたのに花びらが解像するほど、無風だった。Leica S-E + Leica Summarit-S 70mm f/2.5 ASPH (ƒ/5.6, 6s, ISO 200) ©2018 Saw Ichiro. 「何のために写真を撮るのか?」 「何を撮りたいのか?」 貴方はこの問いに、なんと答えるだろうか。 今日は僕にとって、また写真愛好家にとってとても大事な事を教わったので、是非ともここで共有したい。 開口一番、友人に冒頭の質問を問われ、僕が言葉に詰まっていると、彼はこう続けた。 「イチローさんは、他の人が持っていないモノを持っている人だと思います。でも、普通の人が当たり前に持っているモノが、ゴッソリ欠落しているんですよ。」 Leica S-E + Leica Summarit-S 70mm f/2.5 ASPH (ƒ/2.5,…

ライティング・アクセサリー

何かのテクスチャーとの合成がマイブーム。Leica S-E + Leica Summarit-S 70mm f/2.5 ASPH (ƒ/2.5, 1/125, ISO 1600) ©2018 Saw Ichiro. レンズをたくさん持ち歩いて、どんなチャンスも逃したくない派と、レンズの一本縛りを与えて、それで撮れるモノを撮る派と、人により意見が別れる。どちらも正解と思うが僕の場合は後者で、Mでも結局、気に入った50mm一本しかほとんど使っていなかった。 それは単純に僕が怠惰な人間で、レンズ交換作業が面倒なのもあるが、多種多様な表現が許される事よりも、この人が撮ったらこうなるという様な、悪く言えばある種のワンパターン性、良く言えばその人のキャラクター「誰々っぽいよね」という個性も、ポジティブに捉えていいと僕は思っている。その個性をライカに頼っているとしても^_^。 同じ道具を使い続ける事によって、フォーカスノブを手元で触るだけで大凡の距離感が把握出来るようになったり、道具を手足の様に使いこなすまでの時間も格段に早くなる。 Sレンズも例え買い増ししたとしても、僕は多分70mmばっかり多用する人になる可能性が高いし、ライティングの道具もアンブレラ、ソフトボックス、ビューティディッシュ等、大小いろいろ買ってみたものの、どれか一つに絞って、当面これしか使わない、という縛りを与えてそればっかりで工夫してみる事にした。 Leica S-E + Leica Summarit-S 70mm f/2.5 ASPH (ƒ/2.8, 1/30, ISO…

Leica Sのフォーマットサイズ

  L.K. ストロボ一式を準備する時間が無かったので、暗いビデオライト一灯で絞り開放で撮った。Leica S-E + Leica Summarit-S 70mm f/2.5 ASPH (ƒ/2.5, 1/60, ISO 100) ©2018 Saw Ichiro. Phase One、Hasselblad、マミヤなど、中判デジタル代表機器のフォーマットサイズを後学のために調べてみた。 53.9 x 40.4 mm Leaf Credo 80、60、IQ180、160、H5D-60 49.1 x 36.8 mm…

Leica S-E (Typ 006)の問題点と解決策

ほとんど真っ暗になりかけの時に、ミニ三脚に乗せて6秒開いた。ちょっと重量的に荷が重いか。Leica S-E + Leica Summarit-S 70mm f/2.5 ASPH (ƒ/5.6, 6s, ISO 100) ©2018 Saw Ichiro. 今後、多分このブログが、ライカS-Eに関して日本で一番詳しいレビューページになると思う(笑)僕の様な素人意見ではご不満の方もあるだろうが、誰も書かないのだから仕方がない。変な使命感に燃えてきたw 前回はSを持ち上げたので、今日は落としてみる^_^。 S-Eを腰にぶら下げて、軽く山を登ってみた。大した山でも無いのだが、カメラの問題ではなく足腰がガクブルで日頃の運動不足を反省、、でもカメラの運搬は苦にならなかった。昔は腰に刀を二本もぶら下げて、高知から江戸まで何往復も歩いていたのだ。Sごときで音を上げてはいけない^_^。 相模湾を見下ろす。Leica S-E + Leica Summarit-S 70mm f/2.5 ASPH (ƒ/2.5, 1/1500s, ISO 100)…

ライカSで撮ってみた

よく見れば看板にMと書いてある^_^。Leica S-E + Leica Summarit-S 70mm f/2.5 ASPH (ƒ/2.5, 1/125, ISO 100) ©2018 Saw Ichiro. Sは使いにくかったよ!ダメだったよ! 、、と書いておいて内緒にしようか迷うほど、実はSはよかった(笑)37.5MピクセルによりM10以上の描写性能があるのに、写りすぎる感じがしないのだ。 人影の少ない深夜の南青山を、ライカSと少し歩いた。Ilko式の構えを覚えてから、手ブレを防げるだけでなく、右手の負担を心配しなくて済むようになった。ストリートでも全然問題なかった。腰巻きホルスターの恩恵もあり、腕力を鍛える必要はなさそうだ^_^ Leica S-E + Leica Summarit-S 70mm f/2.5 ASPH (ƒ/2.5, 1/125, ISO 800)…

気付いたらLeica S-E (Typ 006)が手元にあった話

こんな僕でゴメンナサイ。 いつもマップカメラ新宿店さんにお世話になっているので、もちろんここで購入。店頭では中古S-Eの取扱が無かったので、初めてマップカメラ・オンラインを利用した。購入前にモノを見れないので多少不安があるが、ポチッた翌日に届いた。何も問題なし。 今日数時間、じっくりS-Eをいじってみて、前回のライカS2-Pのレポートとは少し違った感想がある。Thorsten Overgaard氏のレビューもそうだが、どうしても慣れ親しんだMとの対比で考えてしまい、Sのポテンシャル・ユーザーを脅かす様な文面になってしまう。Sの面目のためにも、自分の買い物を正当化するためにも(笑)今日はポジティブ方向から追記してみる。 Leica Sとは、LeicaのフィロソフィーとLeicaクオリティのレンズをミディアム・フォーマットで享受出来る、世界で唯一の選択肢だ。この甘美で極上の快楽は、どんな苦行や試練も受け入れる覚悟がある者のみに与えられる。 と、そのくらいの覚悟で行くと、意外と余裕だと思う(笑)だいたい、たった一度しか無い人生、ライカ中判の世界を覗いてみたいじゃないか^_^ 僕が考えるライカの哲学を一言で乱暴に要約すると「シンプリシティ」。 シンプルである事。質素である事。時代の潮流やビジネスよりも、本質を求める事。その哲学がライカSを、僕にとって唯一無二の存在たらしめているし、Sにもそれははっきりと反映されている。ボタンが、極限まで少ない。ボディにプリントされた文字に至っては、Mより少ない。(電源部以外、何も書いてないw左の丸い突起は、GPSアンテナ。回そうとしても動かない。これは内蔵して見えなくしても良くない?^_^) 人々にLeica Sの導入を躊躇させるポイントはいくつかあるが、僕が今日感じたり発見したりした事をまとめてみる。 重量の問題 006、007共にボディ重量1260g。重い。確かに重いが、握る角度を工夫すれば、僕の手のサイズでもなんとなくシックリ来る握り方に辿り着きそうだ。先日のマップカメラのレポートでは、僕の中で常にMとの比較があって、ちょっと書き方が大袈裟だったかもしれないと反省。サイズ、重量共に実際はEOS-1DやNikon D5と変わらない。そっちに慣れてる人は全然違和感無いと思う。 少しでも手の負担を軽減するために、ドライビング用グローブを調達。しばらく様子を見てみる。 持ち運ぶ際も、こんなデカイカメラを肩からぶら下げたくない。こんなアイテムを注文してみた。 手ブレの問題 他所様のレビューで、Sの手ブレを防ぐには1/250s以下に出来ないとあった。確かに70mm f2.5 Summarit-Sでも、M式でカメラを構えると、1/125sだと縦構図の時になかなか厳しい。等倍にするとせっかくの超高解像度が台無しなショットがいくつかあった。 しかし左腕を三脚として使う、Ilko氏のアイディアを元に自分なりに工夫してみたら、Sでも手ブレは克服できる!オートフォーカス時にしか使えない技だが、この方法で横でも縦でも1/60sで全然問題ない事が分かった。これで事実上、Sが非現実的なものではなくなった。Ilkoさん、本当に感謝!涙 また、ストロボ使用時はストロボ発光時間が極めて短いので(1/800sなど)、当然だが1/125sでどんな持ち方でも手ブレはまず発生しない。ポートレート撮影時は普通に構えてマニュアル・フォーカスリングをいじりながらで問題ない。 Sの高感度ノイズ いかにも中判!という現代的なビッシビシの絵が欲しい場合は、ベースISO 100近辺しか使えないと思う。そうで無い場面でも、背面液晶ではISO400でも既に残念な感じで、800では壮大なノイズ感が、もはや論外。ここで恐らく、Sの高感度はNGと一般的に評されていると思う。しかし実はここに少しトリックがあって、Sの背面液晶が、実際よりも無茶苦茶ノイジーに表示されるのだ。 同じ絵をMacレティーナディスプレイで見てみると、液晶で見えていたISO800のヒドいノイズが、全然無い。(汗)M10の絵を見慣れた僕にとっても、ISO800はストリートなら全然実用レベルだ。ISO1600では液晶では巨大なノイズに埋め尽くされ、即刻削除の状態に見えるのだが、取り込んだ絵は液晶で見えるISO400以下のノイズ量だ。むしろソールライターっぽいフィルム的な粒子感が心地よく、逆に普段から積極的に運用したいくらいだ。特に白黒はISO1600がカッコイイ。(S2-Pも同じかどうかは不明。) ライカはこの液晶で凄く損していると思う。みんな購入前に液晶で多くを判断してしまうから。もちろんこれはS-E (Typ 006)の話で、007なら恐らくISO3200とか6400とか普通に使えるんじゃないかな。 所有する喜びみたいな、素敵なオモチャ感は、Mほど無い。Mの様な演出もない。箱も普通。…

06 3月 2018

Leica Sとは何者か

ライカ中判デジタル、Leica Sの情報が、Mに比べ極端に少ない。特に日本語圏でSに関して詳しく語っている人は、ネット上では数人しかみつけられない。Sの関連Youtubeもたぶん全部見た。こんなものを買う人は、忙しい一流のプロフェッショナルだけなのか。だいたい僕の様な平民が、趣味の遊び道具として手を出せる様なシロモノなのか。 ライカSについて最近ずっと調べまくっていて、今日マップカメラ新宿店さんで触らせてもらったので(いつもありがとうございます!)途中経過をいつもの如く素人視点でレポートする。   僕の場合、他人の噂よりも山ほど作例を見て自分で判断したいタイプなのだが、作例すらごく限られている。頼りの綱のflickrですら、本当に限られた数人だけがシェアしていて、ライカSの作例、情報が世界的に枯渇している。 コンシューマー向けじゃないから仕方ないかもしれないが、しかしそのお陰で、型落ちライカSシリーズの中古市場は極端な価格低下が起きていて、M240中古とほぼ同等だ。(逆にSを新品で買ったら、リセールバリュー的には厳しいかも。) LEICA FOTOGRAFIE INTERNATIONAL, (LFI)にて、Sマガジンが販売されていたので、過去の全部入りを注文してみた。セットで50ユーロ、ドイツから日本までの送料73ユーロと比較的買いやすく(送料の方が高いが汗)、しかも2月27日に注文したのに、一週間も待たず昨日5日に届いた。コンテンツも非常にアーティスティックで素晴らしく、Sの作例の山!これだけでもう作例はお腹いっぱいになれる。 https://lfi-online.de/ceemes/en/magazine/lfi-year-collections/s-magazine-s-paket-all.html とっても見きれない量が届いた。全部買わなくても良かったかも^_^、4つセットくらいのも確かあったと思う。 もうね、これらの作品を眺めていると、世界のトップアーティスト達がしのぎを削っていて、僕などはため息と共にネガティブな自問自答しか出てこない。「このカメラを買って何がしたいの?」「一体何処に向かっているの?」「馬鹿なの?」w いずれにせよ、どれもスーパーモデルと共に完璧に作り込まれている作品集なので、平民が普通に外で撮ったらどうなるかは参考にならない。 中判のメリット? そもそも中判カメラは、35mmフルサイズと比較して、どういうメリットがあるのか。僕の中判の経験は浅く、ローライ二眼はデスクの飾りになっているだけだし、ハッセル500Cはごく短期間で売却してしまった。僕に中判を語る資格など全然ない。しかしこれらわずかな経験から、中判の凄みを僕は実体験として持っている。 そして35mmのライカMがこれほど素晴らしいなら、中判ライカの描写はどうなってしまうのだろう!と、純粋にとても興味があるのだ。 中判と言うと真っ先に、画素数や解像度の話になる。しかし解像度に関しては、僕はM10で十分満足していて、むしろ「写り過ぎる」事が度々邪魔になったりする。M9の様な油絵の様な質感にいつも憧れているし、写りすぎない絵を撮りたくて、わざとブレさせたり、ズマール50などかなり古いレンズをM10に試してみたりもした。 なので中判は僕が求める方向とは違う様にも思うのだが、ライカMとSの作例を眺めていると、おっ!と僕が思わず目を留める写真が、Sで撮られたものである確率が意外なほど高い。解像度の違い?階調描写の緻密さ?立体感?ボケ量?全部そうなのだろうけど、それら特徴はM10+luxも既に有していて、そこが決め手では無い気がするのだ。 Thorsten…

ライカに似合うカメラストラップ

Mに似合うかどうかは別にして^_^、さっきこれを注文した。納期4週間との事。僕の場合首からぶら下げるストラップより、ハンドストラップを好む時期が周期的に訪れる。理由はタテ構図の時に、長いストラップはいつも邪魔に感じてしまう。人を撮る場合、タテ構図の比率がどうしても高くなる。あと三脚に立てる時もストラップがぶらぶらしていて、引っ掛けて倒してしまわないか心配だ。 http://acru-shop.net/?pid=127126480 でも長いストラップがやっぱり便利に思う事もある。M240まではA&Aの短めのストラップを使っていた。 ちょっと高いがここのストラップが無茶苦茶カッチョいい。Thorsten Overgaard氏ご推薦。 https://rocknrollstraps.com/shop/camera-straps/rock-n-roll-m10-strap-limited-edition/  

日本のライカオヤジ

田中邦衛ではない。 最近買った写真集。"One Mind's Eye" Arnold Newman。 これが、無茶苦茶良かった。ムッチャクチャ良かった!!ブレッソンが構図の「面白さ」としたら、ニューマンは構図の「カッコよさ」だと思う。よく見れば気が付くのではなく、見た瞬間に、ひと目でカッコイイのだ。 ポートレートを志す者は、必ずアーノルドニューマンを隅から隅まで見なければならないと思った。この一冊から、物凄く多くを学べる(はず)。   僕がLeica Mで写真を撮っていると、まれにお会いした事の無い方から叱られる事がある。たまに価格コムなどの匿名性のスレッドを眺めていても、こっぴどくやられてる人が居る。 ・Mにストロボなんて使うな ・Mを開放で使うな(ボケに頼るな) ・写真をクロップするな ・後からデジタル加工するな ・Mでポートレートを撮るな(Mはスナップ専用だ、人はツァイスで撮れ。) この手のお説教を好むのは、どういう訳か決まってハイアマチュアの日本人だ。特にLeicaというブランドの周りには、怖いオヤジが多い(笑)それだけ熱烈なライカ・ファンという事だろう。昭和のライカオヤジの博学には頭が下がるばかりだが(自分も昭和のライカオヤジだがw)、どうもこの手の説教は、写真云々以前に、日本人の風習、民族性に関わるように思える。建設的で的確なアドバイスだったら本当に有り難いのだが。 有名なニューマンのピカソ像。大胆なクロップにより、最終完成形が撮影時に想定していたものと全く違うものになっている。 欧米のフォトグラファーのインタビューを聞いていると、その中でかなり高い確率で、誰もが口にするキーワードがある。それは"Unique"だ。Uniqueは日本語のユニークの意味で使われる事もあるが、英語圏では多くの場合、「他に類を見ない,比類のない,独特な」という良い意味で用いられる。 他人がカメラをどう使おうが、それについてとやかく言う人などいないし、むしろ変わった使い方から作画の独自性を求めている様にすら見える。 かつて日本美術の独自性が世界的に脚光を浴び、西欧文化に大きな影響を与えた時代があった。こんな事で大丈夫なのだろうか。。。彼らのお説教を眺めるたびに、将来の日本の文化的競争力に一抹の不安を感じなくもない。 Michael Kennaも本当に素晴らしいな、美しいな。。。英語だからって、すぐに立ち去らないで欲しい。世界はとんでもない才能に溢れている。 しかし日本のライカオヤジが強い口調で主張する、これらの意味は、僕も一応分かっているつもりだし、人に強要すべきかどうかは別にして、理にかなっているとは思う。 最近僕はLEICA APO75mmが気になって調べていたのだが、それはもちろん中望遠のキャラクターが欲しいからだが、それと同時に僕の場合、実際の所は50mmでもほんの少し画角の余裕が足りず、構図の自由度を失っているパターンが結構多い。 相手が静止しているモノならまだしも、人を撮る場合には、モデルの最高の表情や形と、自分のフレーミングやその他のタイミングが、完璧にマッチしたスーパーショットなど、そう出会えるものではない。僕の乏しい感性をフル導入して構図を意識したとしても、現場ではなかなか気づけ無い事も多い。 最もシンプルな解決策としては、クロップ前提で少し画角を広めに撮っておいて、後からゆっくり構図を吟味するニューマンスタイル。それが今の僕には一番合理的だし、現実的と思うに至った。 そうなると、浮上してくるのがライカ中判、Leica S。70mmレンズのキャラクターを備えながら約50mmの画角が得られる。上のピカソの大胆過ぎるクロップも、中判だからこそとも言える。…