2017年11月8日 イチロー

カルティエ・ブレッソンの教えをM10でやってみる


撮影前に気合を入れる(笑)HASSELBLAD 500C, Makro Planar CF 120mm F4 T* 設定は全く覚えていないw by ichiro

いよいよ仕事が忙しくなってきたので、またこのブログに現実逃避することにする(笑)

この秋に手放したHASSELBLAD 50周年記念 500C & Makro Planar CF 120mm F4 T*で撮った最後のフィルムの現像が上がって来た。現像に出そうと思いながら数ヶ月間、使用済みフィルムをバックに入れたまますっかり忘れて持ち歩いていたら、カビが生えてしまった(笑)。それだけM10が面白かったとも言える。汚らしいのでアンダーにして誤魔化す。


HASSELBLAD 500C, Makro Planar CF 120mm F4 T* by ichiro

もう何を撮ったかも覚えてなかったのだが(^ ^)、赤坂BLITZでライブ・レコーディングをした時のものだった。これは仮設の録音部屋。音はなかなかいい感じで録れた。音も録るし写真も撮る。やる事はほとんど同じ。

でもこの日の人物写真はこのブログでは控える。


HASSELBLAD 500C, Makro Planar CF 120mm F4 T* by ichiro

幸い、モノクロの方はカビは大丈夫そうだ。フィルムスキャナーはEPSON GT-X830。ブローニーフィルムはこの辺では自社で現像出来る写真屋がもはや一件もなく、いちいちどこかの工場に送るので現像に一週間以上要する。しかも自動露出補正が入るのか、微妙な露出設定の違いが出ない。こだわるなら自家現像しかないか。

過剰に期待していたMakro Planar CF 120mm F4 T*が僕には余りしっくり来なかった。このレンズはファッションフォトでもよく使われてる様で、Phase Oneデジタルパックと組み合わせると恐ろしく高解像で、まさにVogueの世界。最高の作例に影響を受け、敢えて全員が通るプラナー80mmを外したのだが、たまたま今の僕とは合わなかった。

借り物のローライコード80mmの方が面白かったかなあ、あれで中判の立体感に驚いた記憶が残っている。フィルムとデジタルで純粋な比較は出来ないが、中判の名レンズ達と比較しても、解像度も立体感もLeica Summilux 50 1.4 ASPH.は一歩も引けを取っていない。いやズミルックスの方が正直良かったかな。


Leica M Typ240 + Leica Summicron-M 1:2/50 2nd (ƒ/8.0, 1/125, ISO 200) ©2017 Saw Ichiro.

昼の時間帯、どうしても役所に行かなければいけない用事があった。最近ずっと篭りがちで貴重な昼の外出なので、短時間だがM10を持ち出した。

一つ目の課題。全く写真を撮りたい気持ちにならない場所で、貴方なら何をどう撮るか?僕は役所がめっぽう苦手だ。失礼ながら、絵になりそうな被写体は皆無w。ちょっと待たされたのでせっかくなので暇つぶしに数枚撮ってみた。


Leica M10 + Leica Summilux-M 1:1.4/50 ASPH. (ƒ/5.6, 1/60, ISO 100) ©2017 Saw Ichiro.

その中ではまあこれかなあ、この距離は当然僕はノーファインダーしか無理w。あとで若干構図を整えて、アンダーを強めて見たくないものを隠す。うーん、意外といいかな?つまらんか。

帰り道は先日書いたカルティエブレッソンの設定を、そういえばM10で意識した事がなかったので、やや日が落ちかけた時間帯だったが、ISO100、f8、1/125s, 5m固定を試してみた。


TEST shoot – Leica M10 + Leica Summilux-M 1:1.4/50 ASPH. (ƒ/8, 1/125, ISO 100) ©2017 Saw Ichiro.

ブレッソン設定にして車に乗り込む。なるほどこの時間でこのくらいなら、実用時間帯は広い。被写体が日陰の際は、半段か一段開けてもいいかもしれないが、空が写り込んでる場合は不用意に開けるとハイライトが飛ぶので注意。


f8 1/125。

フレームに太陽光がダイレクトに入るなら、1/125sでは完全にアウトだ。次は1段絞る。


f8 1/250。

なるほど、まあこういうシーンはこのくらいかな、まだダメかな。

SSダイヤルで露出を落としたのは、普段絞り開放固定で使う僕の癖だ。本当は絞りでサクッと落とすのが速いが、慣れないと無意識に出来ないものだ。ただM10は現在の絞り値をカメラ自体が把握できずMETAに記録されないので、こういう実験はSSを変える方が後で正しく確認できる。(M240は露出からカメラが適当にf値を割り出して記録してくれた。しかしテキトー過ぎてM10では廃止になったw)

f8 1/250。

試しにカメラに任せてみると、f8 1/3000。違うだろー!

f8 1/250。

f8 1/500s。まあ落としてもこの辺りだろう。太陽と海に向けるなら2段落とし。1/125s固定とすればf8 → f16だ。これは海辺に住む者として、覚えておいて損はない。

f8スタート作戦は、思ったよりも使いやすい。ちょっと慣れれば、むしろオートに任せるより大外しは確実に減ると思った。普段は開放固定なので、昼間は基本は1/4000s近辺が多い。それでも足りずにNDフィルターを入れる事も多いので、もう全くカンが働かなくなってしまう。f8作戦の場合はもっとコントローラブルだし、自分の感覚だけで撮る優越感もあるw。その前に、とっても実用的だ。


順光だと1/125でドンピシャだ。Leica M10 + Leica Summilux-M 1:1.4/50 ASPH. (ƒ/8, 1/125, ISO 100) ©2017 Saw Ichiro.

明るいレンズで背景を積極的にボカして、主題を浮き上がらせる手法は、我々にとっては当たり前だが、実はちょっと前までは発想が根本的に違っていたはずだ。だってフィルムライカは1/1000sまでしか無いのだ。しかも機械式の1/1000sシャッターの実測値なんて、大して当てにも出来なかっただろうし、旅立ったハッセルブラッド500Cも名前の通り最高シャッター速度は1/500sしかない(機械式でこれらを実現しているのは驚くべき技術力だが)。

となると、ズミクロンで言えばf2.0開放で1/4000sまで使うが、1/500sまでだと必然的にf4か5.6以上に絞らないと撮れない。だからボケない。ボケの発明?自体が非常に後発なのだ。(欧米にはボケの概念を表す言語すらなかった。)その代わりに、我々が見たく無いところをボカす様に、昔の人は見せる所と隠す所を露出の陰影、明暗で作っていた。逆に言えばボカさないなら、より影を活かせなければ何も語れない。


なるほど、大したものは撮れなかったが、今日は勉強になった。Leica M10 + Leica Summilux-M 1:1.4/50 ASPH. (ƒ/8, 1/125, ISO 100) ©2017 Saw Ichiro.

昔、ボカして撮ってばかりいる現代人を小馬鹿にする重鎮がおられたが、僕はどっちもカッコいいと思う。今を生きる我々がすべき事は、昔の手法も今の手法もどっちも受け入れミクスチャーしながら、次の何かに昇華させる事だ。今の世代がそれをやらずに、誰がやる。

っとかカッコいい事を言ってみたりしながら、Leica M-A(フィルム機の最終型)が気になって仕方ない(笑)

実用機としてのLeica M10は、僕はステルス性を考慮して黒にしたが、個人的にはライカはシルバーの方が高級感があって素敵だ。昔、オヤジがシルバーの重厚なモデルガンをいつも手元で遊びながら呑んでいた。シルバーのフィルムライカが手元にあったら、たとえフィルムが入ってなくても、これを肴に美味い酒が呑めるに違いない。

取り留めもなく書いてたが、そろそろ仕事しないとヤバいw。

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